最終少女ひかさ

2016.5.19 東京ワンマン密着

最終少女ひかさ

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最終少女ひかさ、剥き出しの愛が鳴り響いた東京初ワンマン

札幌に続き、最終少女ひかさの東京初ワンマンも会場入りから取材させてもらった(詳しくは、密着動画をぜひご覧ください)。到着した車からは、メンバーと一緒に大きなスヌーピーのフロートが。但野正和曰く、ここに来る前にゲットしたとのこと。シェルターにはTHEラブ人間からの花やファン有志からの似顔絵ケーキなど、ここ東京にも初ワンマンを祝う思いが届けられる。サウンドチェック&リハーサルは順調に進むも、リハが終わると開演までは約1時間。楽屋も心なしかバタつく。
19時。シェルター開場とともにスクリーンには札幌同様オープニング映像が映し出され、開演までの時間も込みでバンドが演出。30分強の映像の行く先は札幌公演では「関係者でてこい -tkrism remix-」だったが、今回は「B」(この映像をバージョンアップさせたものがMVとして完成している)。続くラモネスによる場内アナウンスとブザーでライブはスタート。

最終少女ひかさ

但野の姿に向けてフロアから無数の手があがる。その光景はロックスターのものだ。オープニング映像上映時から上昇したフロアの期待と熱は1曲め「B」ですでに爆発。<金と時間もらって俺たちはココに立ってる>(「商業音楽」)ことをこれまで以上に強く受け止めているであろう彼らの気合いは、バンドを一段と大きく見せる。札幌よりもリラックスしていると話していたメンバーだが、いざ始まってみるとフロアの熱気を浴びてもしかしたら札幌以上に意気があがっていたのではないだろうか。アッパーなナンバーの連打に続き、大きく息を吸って歌い出した「人生」。イントロのテンポをおとしたライブアレンジが絶妙な「媚びを売れ」。ギター山田駿旗とベース小野寺宏太がステージ両端で大きく跳ね上がると、但野がフロアへダイブ。ひかさサウンドの彩りを操るラモネスが自作の小旗を振る。そのすべてをステージ後方からイワノユウがビートで支える。予測不能な5人のフリーキーさがどんなカオスを巻き起こそうとも、締めるところではとことん締める。これをステージ上で同時にやってのけるのが最終少女ひかさだ。中盤、札幌で披露した「ラブソング」に代わり東京では「岩野殺し」がリストイン。ここで但野は3度目のダイブ。どうやらグルーヴも衝動も歌にのせるだけでは飽き足らず、自分ごと放出しているかのよう。

最終少女ひかさ

曲ごとに山場をつくりながらステージが進むなか、この日、大きなハイライトを迎えたのがMCからの「豊平川」だった。「今日ソールドアウトしたの何でだろう? 何が変わった? メンバーは変わった。この5人になって2年くらい。どうして俺たちの歌を知った? なんで俺たちのことを知った? どうしたら届く? どうしたら響く?——」。こらえられない思いを吐露するように“なんで?どうして?”と繰り返す但野と、その言葉をたまらない表情で聞いているラモネス、山田、イワノ、小野寺。きっと全員が同じ思いを抱えながら迎えた東京初ワンマンだったに違いない。MCに続いて歌われた「豊平川」とは札幌を走るお馴染みの川で、メンバーの日常に横たわっている景色だ。その日常をどう生きるかで未来は変わる。そのことを目の前の5人が証明してくれている。この日に投入された巨大スヌーピーは、本編ラスト「あーりんわっしょい(いぎありわっしょい)」で登場。カラフルな風船と但野とともにフロアを縦横無尽に泳ぎ回ることとなった。「音楽は俺の全てだから。今日は来てくれてありがとう」。もう何度聞いたかわからないほどの「ありがとう」がこの日もステージとフロアとの間で交わされていた。

最終少女ひかさ

アンコール1曲目の「ロリータ」は但野のソロ弾き語りのナンバーだが、先日の札幌ワンマンからバンドのセットリストにも仲間入り。曲の途中、ほんの一瞬だが彼が珍しく声を詰まらせた。自分は歌うことでしか返せないという思いが込められた楽曲だけに、気持ちがあふれたのだろう。最後に歌われた「ピカピカ」は、バンドと集まったファンとの約束の歌のように聴こえた。彼らの歌の優しさは、私たちの心を優しくする。彼らの歌のアツさは、私たちの心をアツくする。ライブ後に撮影させてもらったコメントでいつも以上に素が出てしまったと話していた5人だが、そんな彼らのステージだからこそ、どうしようもなく心奪われる瞬間がある。今回取材させてもらった札幌・東京でのワンマンライブにて、最終少女ひかさというバンドが自らの殻を破り、様々な概念を飛び越えて新しい景色をつかみに行くシーンをいくつも観た。ロックンロールに焦がれる胸の高鳴りにリミットはない。心を動かすのは心だ。ひかさの音楽には、ステージには心があふれている。そしてこの先、何度も彼らのライブを観ては思うだろう。こんなバンドだったんだ!と。(秋元美乃/DONUT)

2016年5月19日 最終少女ひかさ 1stアルバム『グッドバイ』レコ発ワンマン
「GEKOKUJO!」@下北沢SHELTER

セットリスト

  • 1.B
  • 2.商業音楽
  • 3.まりこさん
  • 4.人生
  • 5.ローリングロンリーレビュー
  • 6.媚びを売れ
  • 7.すし喰いたい
  • 8.岩野殺し
  • 9.レイラ
  • 10.かつき
  • 11.TKB8
  • 12.ハローアゲイン
  • 13.関係者でてこい
  • 14.さよならDNA
  • 15.豊平川
  • 16.あーりんわっしょい
  • en
  • 17.ロリータ
  • 18.ピカピカ

最終少女ひかさ、ワンマン密着CONTENTS

東京編

札幌編

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INFORMATION

album『グッドバイ』

album『グッドバイ』

Lucky Hell/SPACE SHOWER MUSIC 2016年4月6日(水)リリース

収録曲:B/さよならDNA/ハローアゲイン/媚を売れ/ラブソング/まりこさん/すし喰いたい/商業音楽/かつき/関係者でてこい-onodera ver.-/いぎありわっしょい-yuumin ver.-/TKB8 全12曲

PROFILE

最終少女ひかさ

最終少女ひかさ/2013年、晩春に北海道札幌市で結成。フロントマンの但野正和が一人ひとりに声をかけ、現在の5人に。メンバーは但野正和(Vo&Gt)、山田駿旗(Gt&Cho)、ラモネス(Key&Cho)、小野寺宏太(Ba&Cho)、イワノユウ(Dr)。2014年に札幌タワーレコード ピヴォ店のみで発売された限定シングル「関係者でてこい」が話題となり、2015年3月に初の全国タワーレコード限定シングル「いぎありわっしょい」をリリース。2015年8月には「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO」に出演を果たすなど、札幌を拠点に全国へその名を広めている。

最終少女ひかさ公式サイトhttp://s.maho.jp/homepage/5305a8hd60143afb/

取材・テキスト:DONUT(秋元美乃/森内淳)