THE BOHEMIANSの平田ぱんだがロックンロールのレコードを紹介するコーナーです。

平田ぱんだのロックンロールの話

2017/6/21

第18話:「イギーポップアンドストゥージズ」だぁぁあ!!!

第18回ロックンロールの話!

もとい9ヶ月目後半!

ここは平田ぱんだが自宅に盤で持っているファーストアルバムのみに限定した話をロックの歴史時系列順にしていくことでロックンロールとはなんぞやを解き明かしていこうという画期的なウェブ連載である!

本日は前回からひきつづき「パンクロック誕生!ロックンロールは気合いだ!」をテーマに掲げ1969年の歴史的意義のあるロックンロールファーストアルバムを紹介しようとおもている

前回のMC5のファーストアルバムに引き続き扱うファーストアルバムは、

これだ!

ザ・ストゥージズのファーストアルバム「イギーポップアンドストゥージズ」だぁぁあ!!!

ついにストゥージズの話をする日がきたか

最強の男イギーポップ率いるガレージパンクロックンロールバンドだ

おらいには人生でみたライブで最高の思い出となっている素晴らしいロックンロールのライブが数々あるが、

だがその中でも最強の思い出がこのストゥージズをみたときなんだ

それは2004年にストゥージズが再結成して来日した時にマジックロックアウトってイベントで初めてみたときの話だ

先にバンドが登場してガツンとでかい音を出して後からボーカルのイギーポップが登場するって始まりだったんだが

僕はね、イギーポップが登場した瞬間笑いが止まらなくなったんだよ

 

なんでって

かっこよすぎて

かっこよすぎて爆笑したって体験はあの時が人生初だったな

カッケーカッケーって連呼しながらそれはもうゲラゲラ笑った

そしたら周りの同じくイギーをみて興奮した客が一斉に暴れ散らしたために将棋倒しが起こりましてそれに巻き込まれて死ぬかと思ったよ

将棋倒しに巻き込まれたのも人生初だったからね

すごく怖かった

ほんと死を覚悟したもの

でもそれでも笑いが止まらなかった

イギーポップをみて脳みそが完全にバカになってんだよ

すごく怖いのに笑いが止まらない

その時僕を助け起こしてくれたお兄ちゃんのことをよく覚えてる

同じくあふれんばかりの笑顔でこう言ってきた「すごいでしょ!」って

いやいやなんだよその「うちのイギーはすごいでしょ」みたいな言い方はよ、お前ただの客だろうがよって思ったけどそれも仕方がねえかっても思った

だって目の前でイギーポップが腰を降ってるんだもんよ

なんでか誇らしい気持ちにもなってしまうよなそりゃあ

事実僕も誇らしい気持ちになっていたしな

 

そう、この段階でまだイギーポップ歌ってねえんだよ

ただステージに登場して腰振ったりしてただけ

たったそれだけでそこにいたみんなの頭がおかしくなってしまったんだ

そこにいたやつが全員偉そうになっていた気がしたよ

ロックンロールを好きな自分は世界で一番正しい!って感じで

嘘だと思うならイギーポップをみてみろよ!そうさあれこそが証明!やっぱりロックンロールは世界で一番偉い!

Iggy Pop & The Stooges Live @ Magic Rock Out Japan, 2004

みたいな感じかな

とにかくすごい体験だったんだよ僕にとってイギーポップが目の前に登場したあの瞬間は

マジ事件だった

人生瞬間最大風速

あの時イギーポップは確か56歳とかだったかな

少なくとも56歳までの人生の希望絵図は湧いたね

イギーポップが56歳でもあれだけ世界中の誰よりも若いんだから僕も少なくとも56歳までは若くいようと思った

その二年後に同じくストゥージズでフジロックで来日した時もみた

グリーンステージだったから距離が遠くてあの時みたいな衝撃には至らなかったけどお変わりなくかっこいいまんまだった

イギーポップは必ず客をステージにあげるんだけどその時隣に行けたのはいい思い出さ

だから少なくとも58歳までは僕は若くいることにしてるんだ

少なくともそれは可能なんだってことはわかっているからね

こんな気持ちにしてくれたのはイギーポップだけさ

イギーポップよりも年上で似たような肉体的パフォーマンスを実施しているミックジャガーを生でみたときはこんな思いには至らなかった

ミックジャガーは遠いんだ

スターという意味で

イギーポップはスターじゃない

もっと隣にいてくれてる感じがする

イギーポップはずっとスターとかそういうのを否定してきた人だからだと思う

否定というか、反抗か

だから僕らの勇気になったんだと思う

 

まずストゥージズ自体が六十年代後半に当時流行だったサイケデリックやアートロックやらへの反発で意識的にああ言った攻撃的なスタイルに行き着いたというエピソードからもわかる通りイギーポップって人はどうやらずっとそうみたいだ

イギーポップがデビューしてしばらくたって70年代後半くらいにパンクロックが発見されて流行した時に「イギーポップ!彼こそが元祖だ!彼こそがオリジナルパンク!パンクのゴッドファーザーだ!」ってなっても「俺はパンクは嫌いだ、あんなもんと一緒にするな」とメディアで言い放つほど常に反抗しているらしい

イギーポップは八十年代半ばまでマジでヒット曲とかとは無縁の孤高の存在、ミュージシャンの間でだけウケてるっていう所謂ミュージシャンずミュージシャンだったみたいだから七十年代後半のパンクムーブメントでようやく自分を受け入れてくれるシーンができて絶対嬉しかったはずなのにそんなことを言い放つ男なとこがとても好きだ

ひねくれていてとても信用できる

そこで少しでも媚びつくような男だったらきっと僕のあの日の感動はなかったことだろう

 

そもそもイギーポップは最初はドラマーで黒人ブルースの探求していたらしんだ

でもある日「黒人のあのグルーヴは黒人じゃないと出せない」っつってやめちゃったんだって

自身の憧れの心にすら反抗する、イギーポップは反抗から始まっている

そこが同時代の同郷エムシー5との違いだ

MCファイブは黒人憧れ系だからな

そしてその後ドアーズのジムモリソンをみたことで開眼

ドラマーからボーカルに転向して今に至るというわけらしい

ジムモリソンみて開眼したってのは後から知ってめちゃくちゃ納得した

だってイギーポップって一言で言うと「フルボッキしたジムモリソン」じゃん

ジムモリソン追悼コンサートではドアーズの後期の名曲LAウーマンを泣きながら熱唱したってどっかに書いてたなそういえば

まあそんな感じでボーカルに転向してストゥージズを組むもさーっぱり売れなくて解散

そしてドラッグに溺れるも同じドラッグ中毒で苦しんでいたイギリス人かのデヴィッドボウイと意気投合、彼の協力でストぅージズを復活させるけどまたしてもサーっぱり売れないのでまた解散、ドラッグに溺れてまたしてもデヴィッドボウイの力を借りてカムバック、それがちょうど七十年代後半のパンクムーブメントの頃と重なったって流れらしい

年も30くらいである意味一番とんがってたのかもしれないな

この頃はデヴィッドボウイがキーボードでバックバンドで入ってテレビ出演とか結構してるみたいだからユーチューブとかに結構映像あるけど滅茶苦茶かっこいいよな

イギーポップはストゥージズでは全然売れてないからまともなライブ映像とかあんましないんだ若い頃のまともな映像は

でもこの1977年くらいはデヴィッドボウイプロデュースということもあってかテレビとかでやってる綺麗な映像がけっこー見れるからオススメだ

Iggy Pop & David Bowie – Funtime (Live 1977) HD

超かっこいい

一番かっこいい

そして笑える

イギーポップより笑えるロックンローラーなんかいねえわ

流石のザフーだって登場しただけでは笑えないもんなあ

笑えないロックンローラーなんか嫌いだ

世界中みんなが好きになったとしても、この僕には関係ないぜ

ちなみイギーポップはかっこよすぎて笑えるけどその笑えるの部分をお笑い的にデフォルメしているのが日本のお笑い芸人の江頭2時50分という認識でいいはずだ

絶対あれそうでしょ

調べてないから知らんけど

あとで事実確認をしてみるわGoogle検索で

そういやジェットマンって知ってる?

日本の昔の戦隊モノでさ、子供向けのヒーロー番組なのに戦隊内で三角関係が出来上がっていたりと昼ドラみたいな設定もあったりして画期的な内容だったから幼心になんなんだこれは、なんかよくわからないけど何かおかしいぞ、いいからさっさと戦えよって思ってたのをすごく覚えてる

それの最終回がさ前半でラスボスさっさと倒しちゃって後半はその辺の一般人にブラックが刺されて死ぬっていう超絶展開だったんだけど

うちのバンドのあのビートりょうですら「ジェットマンの最終回ってみたことある?子供の頃リアルタイムでみててすごく混乱したんだけどさ」って話を三年に一度くらいしてくるくらいのあれなんだけど

それが最近マツコ有吉の怒り新党ってテレビ番組のマニアックな世界三大を決めるみたいなコーナーあったじゃん?あれでこのジェットマンの最終回が取り扱われててさ

それで子供の時以来にそれをみたんだけどさ

あのブラックが刺される場面の背景にさ「イギーポップコンサート会場」みたいな手書き看板が立ってたってのを25年以上越しで知ったのよ

もうそれをみてジェットマンの製作者ってやっぱ全てギャグでやってたんだなって思ったよ

子供の頃みてて散々混乱させられてたけど全て大人の悪ふざけだったんだなって思った

それは背景にイギーポップコンサート会場って文字があったってだけでわかることなんだ

イギーポップっていうのはそういう存在なんだ

どういうことかわかるかね?

 

今してる話の意味がわからないんなら君はイギーポップを楽しむ才能がないかもしれないな

まあとにかくイギーポップは最強なんだ

最高、じゃないぞ、最強だ

最強の価値観なんだ

パンクなんて狭い価値観じゃ測りきれないよ

イギーポップは本人にすらコントロールできない巨大な価値観さ

とにかく僕はもう一度イギーポップがみたいんだ

来日してくれ

去年69歳で出したニューアルバム久々かっこよかったんだ

やっぱイギーの低い声とモダンなロックサウンドって合うよな

イギーの低い声は時代の先端とシンクロしやすい

デヴィッドボウイの作曲プロデュースでやっていた時のアルバムが全て傑作なのも納得

歌が別にうまいわけじゃないってところがそういうサウンドとのシンクロ率を高めている気がする

でもストゥージズの他のメンバーも全員死んじゃったし仲のよかったボウイも死んじゃったしそろそろ年だし俺もそろそろ引退するかもって最近いったりしてるみたい

やめて欲しいわ

来日してくれ

またみたい

イギーポップまたみたい

ポールマッカートニーもローリングストーンズもザフーも目じゃねえ

俺はもう一度イギーポップがみたいんだ!

俺のみたイギーは58歳で止まってる

今の70歳のイギーがみたい!

昔は爺さんになった昔のロックンローラーなんてみてどうすんの?って思ってた

でもそれは違うんだ

色々みて知ってしまったんだ

ロックンローラーは全員今が一番かっこいいということを!

 

え?なんだって?80年代のなになにはかっこ悪いじゃないかって?

タコ野郎それはお前がそのときに目の当たりにしてないからだよ

何年後かの誰かにどう思われようと知ったことかだ

そのときにかっこよければいいんだわかったか小僧

だから俺は今の70歳のイギーがみたい!

今みたいんだ

必要なんだ

それは自分の青春の寿命を70歳まで延ばすという希望にも繋がるはずだ

世界で一番かっこいい70歳を目の当たりにして生きる意味を延ばしたい

ここだけの話ミックジャガーじゃダメだったんだ、

彼では俺の寿命はのばせなかった

かっこよかったし面白かったけど、それだけだった

俺の寿命を延ばしてくれるのはきっとイギーポップ、あんたしかいないんだよ!

 

アーメン

とまで書いて唐突に

 

いや別におわんないけどこのイギーポップをみて最高でした話はこの辺でおわしておくかな、と

まああくまでこの連載の趣旨はファーストアルバムを通してロックンロールとはなんたるか云々だったはずですからね

えー今夜お話しするのはザ・ストゥージズの1969年に発売されたファーストアルバム「イギーポップアンドストゥージズ」ですね

純粋なストゥージズの魅力の録音に成功しているのはセカンドアルバムのファンハウスの方が上ですし一度解散してデヴィッドボウイプロデュースで復活して作った73年のアルバムロウパワーを聞いてもらった方がわかりやすいのではありますが、まあこの連載の特性上このファーストアルバムをまず聞いてもらいましょう

単純にストゥージズアンセム二曲も入ってますしね

 

まず一曲目から聞いてみますかとりあえず

まずは1969!

The Stooges – 1969

 

1969年に発売されているから一曲目も1969

とてもわかりやすいですよね!

どんな歌かというと

「俺は去年まで21歳だったのにもうすぐ22歳になっちまう、最悪だ、22歳になっちまうだなんて、、1969、、1969年。。」

という歌です

最高ですよね

これ以上20代前半の若者の心情を的確に表現した歌詞がございましょうか

遠く過ぎ去った今だからこそどなたのそれもこうして楽観できますが、思えば20代前半なんて最悪でしたよ

年齢的には大人としての責任も押し付けられているけれども、自分は何一つ成し遂げているわけでもなく、若さだけが取り柄で、この若さを失って行くことは確実、そしたら自分はどうなって行ってしまうんだろうという先行きの見えなさが頂点の時期ですよ

特にはみ出し者達ににとっては大変な重圧です

そんな心情の吐露

もうすぐ22歳になる男の超裸文句

リアルだぜ

そうだ、イギーポップはリアルだ

パンクロックってのはリアルでなくちゃならないんだ

嘘臭くなった瞬間に全ての意味を失うんだ

イギーポップは自分の足で大股開いて立っている

そしてついでに上半身裸だ

どうだまいったか!って感じだ

 

まあそんな感じでイギーポップの公式キャリアのスタートを飾るナンバーとしては申し分ないのだがいかんせんサウンドが物足りない

イギーポップのその激しさを録音できているとは言い難い

このアルバムのプロデュースはベルベットアンダーグラウンドのジョンケイルらしい

なんでそんな奴に頼むんだ

だからこんなどっかスカしたサウンドになってしまったに違いないって初めて聞いたときは思ったね

でもおかげで当時のアメリカの東のベルベットアンダーグラウンドと西のドアーズという構図の合いの子みたいな存在にストゥージズはなったといえなくもない

なんかそう言われるとこのファーストアルバムはそういう風に聞こえなくもない

だからオーケーということにしておこう

 

二曲目はストゥージズの超絶有名ソングの一つ「アイワナビーユアドッグ」

The Stooges – I Wanna Be Your Dog

 

直訳すると「お前の犬になりたい」

っていうかそれがだんだん「俺をお前の犬にしろ」

いや、「お前の犬になってやるって言ってるだろ」

それどころか「さっさと俺をお前の犬にしやがれ!」

って聞こえてくるから不思議だ

ずっと同じこと連呼しているだけなんだけどなんかどんどんそういう風に変わっていくような気がするんだ

何度も聴かせられるからだろうか

そう、ストゥージズのサウンドは基本反復だ

展開なんか糞食らえってな感じでずっと繰り返しで攻めてくる

それはブルース的というには少しばかり冷めている、というか機械的な感じだ

マシーン感が強い

とても激しいマシーンだ

なぜそういうサウンドになりやすいかの解説としてデトロイトはかつて自動車製造が鬼のように盛んだったシティーのためその工場のギンギンガンガンとなっている日常の環境音の反復がこう言ったサウンドを自然と生み出したみたいなのを読んだことがある

あながちその説もはずれてもいないんじゃないだろうかとストゥージズを聞いていると思う

個人的にはデトロイトって自動車産業が破綻して街が荒れてからの犯罪シティーみたいな80年代近未来SFムービーみたいな感じの印象強いからエムシー5とかストゥージズみたいな攻撃的な危ないバンドが同時多発したってのはすごくしっくりくるよね

ロボコップが子供の頃一番衝撃受けた映画だったからなおさらね

不良!って感じ

個人的にだけど

今日は個人的な話ばかりしている

何故ならばイギーポップの話だからだ

 

三曲目は

ウィーウィルフォール

The Stooges – We Will Fall

 

これはなんだか当時の時代感が出ているような気がする十分を超える尺の長いナンバーだが

全然心地よくないところが全然違う

ずっと不穏だ

なんで十分間もこんなものをきかせられなければならないのかと困惑が顔をのぞかせる

ある意味一番とんがっているナンバーかもしれない

こんなに全く安心できないスローナンバーも珍しいぜ

 

そして4曲目は

ノーファンだ

The Stooges – No Fun

 

直訳すると「つまんねー」

全然面白くねえつまんねーやってらんねえ最低だ、って歌い続けるナンバーだ

究極のニヒル

ロックンロールしなくてはならない理由を歌った歌としてとして究極と思われたストーンズのサティスファクションを超えている

完全に全てに反抗している

ロックンロールの全ての理由がここにある

「つまんねー、マジつまんねー、どうしよう、母ちゃんに電話でもしてみようかな」ってところが全然かっこつけてなくて嘘をついてないって感じがして特に素敵だ

逆にイカす

信用できる

この歌イギーの横で一緒に歌ったんだ

2007年のフジロックのグリーンステージで

いい思い出だ

ロックンロールは基本的に孤独なものだ

だからこそみんなが集まった時あんなに楽しいんだ

そういうことに繋がるいい歌だよこれは

もうストゥージズのノーファンこそが人生のテーマソングと言っても過言じゃあない

カモン!カモン!カモン!カモン!

つまんねーんだよだから誰かこっち来てくれよ!

これ以上明確に俺の気持ちを代弁してくれた歌はない気がする

大げさにいうとだけど

みたいな感じ

これ以上曲順で追って言っても話すことは変わらないからこの辺で終わろうか

 

最強の男イギーポップの話は

最初から話すことなんてなかったのかもしれない

次回は1970年か

そろそろ一年ごとに追ってくのは難しくなってくるな

だって俺が好きなものの話をしないと意味ないもん

全ては好き嫌いでしかないからね

あ、最後にユーチューブ音源をはってもらうか

 

それは

淫力魔人のテーマかな

これほんと最高の邦題だよな

淫力魔人ほどイギーポップを言い表した日本語は存在しないんじゃないかという凄みを感じる

やっぱ昔の人って面白いよね絶対今の人より

つーことでじゃあな

 

またな

 

バイバイな

 

 

 

The Stooges – Raw Power