ARABAKIのTSUGARUステージで2日にわたって、アルバムを1枚丸ごとカバーするという企画。シアター・ブルックが選んだのはデヴィッド・ボウイの遺作『★(Blackstar)』。どちらも自分たちがリスペクトしているアーティストだ。それだけにステージに至るまでは大変な苦労があったと思う。

シアター・ブルック

2日目はシアター・ブルック。彼らがチョイスしたのはデヴィッド・ボウイの遺作『★(Blackstar)』。このアルバムは2016年1月8日にリリースされたデヴィッド・ボウイ最後の作品だ。1月8日はボウイの69回目の誕生日。その2日後にボウイは他界した。デヴィッド・ボウイはいうまでもなくロック界のレジェンドだ。奇抜の衣装とコンセプトで別人格を作り上げ、パフォーマンスを行った。ロックとアートが合体し、誰も観たことがないような世界観を現出させた。楽曲は実験的な側面も多分にあるが、ほとんどの楽曲がポップに着している。彼が切り開いたシーンはやがてグラムロックへと繋がり、それが枝分かれして、一方ではニューヨーク・パンクを生み、一方ではグラムが進化しティーニーポップの世界を作り、そこからベイ・シティ・ローラーズのようなバンドが出てきた。当のデヴィッド・ボウイはグラムロック的なところに立止まらずにいろんなアート・フォルムをロックに取り入れ、独自の進歩を提示していく。その音楽に対する貪欲さ、可能性の追求は遺作『★(Blackstar)』までつづく。『★(Blackstar)』が特殊なのは遺作という他に、本人が一度もライブ演奏をしていないというところだ。つまり、シアター・ブルックが行った2日目のライブは、本物のボウイすら体験したことのない未知の領域のパフォーマンスだったのだ。

シアター・ブルック

なぜわざわざそんな難しいアルバムを選んだのか、リハーサルの模様はどうだったのか、ライブの感想はどうだったのか。インターFMで収録前の佐藤タイジをキャッチし、動画インタビューを行ったので、ぜひご覧ください。ちなみにこの日はアンコールなし。1曲目の「★(Blackstar)」から7曲目の「I Can’t Give Everything Away」が演奏され、最後に、会場には「Heroes」が流れた。当日のメンバーは、佐藤タイジ(G,Vo)中條卓(B)エマーソン北村(Key)沼澤尚(Ds)名越由貴夫(G)平岡恵子(Vo)の6人。『★(Blackstar)』をやろうと決めたとき、佐藤タイジはメンバーだけでは足りないので、すぐに名越由貴夫と平岡恵子にオファーしたそうだ。

シアター・ブルック

サニーデイ・サービスとシアター・ブルックによるカバー企画は、他のロック・フェスでは考えられないパフォーマンスだ。まずこういう発想はしないだろう。こういう企画をやれてしまうのもARABAKIの特徴のひとつだ。その背景には、音楽を楽しむという根本的な思想の他に、音楽を伝えるという使命感があるように思う。はっぴいえんどのカバーとデヴィッド・ボウイのカバー。小さなTSUGARUステージから発信されたパフォーマンスには、カタログ・フェスにはない、とても大切な意味が込められていた。(森内淳/DONUT)

佐藤タイジ、アラバキ終演後インタビュー

セットリスト

2016年4月30日(土)

Theatre Brook plays BLACK★STAR David Bowie Forever

  • 1.★(Blackstar)
  • 2.’Tis a Pity She Was a Whore
  • 3.Lazarus
  • 4.Sue (Or in a Season of Crime)
  • 5.Girl Loves Me
  • 6.Dollar Days
  • 7.I Can’t Give Everything Away

アラバキ16トリビュート・ライブ

サニーデイ・サービス、『はっぴいえんど』トリビュート・ライブ

シアター・ブルック、『★(Blackstar)』トリビュート・ライブ

シアター・ブルックPHOTO

シアター・ブルック

シアター・ブルック

シアター・ブルック

シアター・ブルック

シアター・ブルック

シアター・ブルック

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Photo by ARABAKI ROCK FEST.16 OFFICIAL

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