「太陽光でロックを!」中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2017に行ってきた


2017年9月24日(日)2日目も晴天でスタート

10時開場。今日もいい天気だ。まさにフェス日和。今日はまずフードコートで朝食をとる。朝ごはんは焼き鳥丼をチョイス。紀州備長炭で焼いた焼き鳥をご飯の上にのせてある。もちろんこの店も放射線量が提示してある。食後、リスペクトへ。佐藤タイジの開会宣言につづき、今日のトップ・バッターはNONA REEVES。ソウル・ミュージックをポップに昇華した楽曲を次々に披露。西寺郷太のボーカルがリスペクトの丘に気持ちよく響き渡る。NONA REEVESは今年でデビュー20周年。春には20年の集大成『POP’N SOUL 20~The Very Best of NONA REEVES』をリリース。10月25日には最新作『MISSION』も控えている。その両方の作品に収録されている「O-V-E-R-H-E-A-T」が演奏され、会場は一気にヒートアップ。彼らは、どちらかというとスタジオ作品に重きを置いているイメージがあるが、ライブバンドとしてのタフネスを見せつけてくれた。ステージを終えた西寺郷太から気になるインフォメーションが。「この後、カセットDJをやります」。え、カセットDJ? タイムテーブルを見るとたしかに12:20~西寺郷太(カセットDJ)と書いてある。昨年、DONUT編集部で、「DONUT VOL9 カセットテープ・イズ・ノット・デッド」(表紙:峯田和伸)という本を作った。これは何がなんでも見ないといけない。さっそくリスペクトからレジリエンスへ向かった。

 

レジリエンスではダイノジがDJをやっていた。会場は超満員。DJダイノジのパフォーマンスに熱狂していた。DJダイノジは、エアギターやダンスもフィーチャーされる。お客さんを踊らせるためなら手段を選ばない。だから流す曲も、アイドルから日本のロック、洋楽までとにかく幅広い。このスタイルを嫌悪するDJもいる。だけどそもそも他人の曲で踊らせること自体、反則のようなもの。DJダイノジは「じゃ最初からノーDQ(反則規定のない何でもアリの試合)でやりましょう」と言っているだけ。新日本プロレスもプロレス、大日本プロレスもプロレスだ。嵐のようなDJダイノジが去った後、西寺郷太が登場。実は西寺郷太はカセットDJをやるのは今回で2度目だという。最初は昨年のカセットストアデイのイベント。その時は無理やり頼まれて引き受けたのだが、取材に入っていたテレビカメラがたまたまDJの模様を撮影。ニュース番組で「カセットDJ 西寺郷太」と紹介され、それ以来、カセットDJとして認識されてしまったそうだ。ブースにはターンテーブルの代わりに2台のラジカセがセットされている。銀色の丸みを帯びたラジカセだ。amazonで9800円だそう。カセットDJの難しいところはすぐに頭出しができないところ。たしかにB面の2曲目がどこにあるのか目視できない。テンポやピッチもコントロールできないので、曲をかっこよくつなげない。悪条件だらけだ。CDやレコードによる普通のDJの方がよほど楽しめる。ではカセットDJの魅力は何か。それは音だ。カセットテープは大音量で聴けば聴くほど音がいい。温かくて棘がない。独特のこもった音が逆にアナログ感を引き立てる。今回はカセット全盛期の80sと90sを中心に選曲。個人的にツボだったのがヴァン・ヘイレンの「Why Can’t This Be Love」。ヴァン・ヘイレンの中からこの曲をセレクトするとはさすがポップの巨匠。最初は曲と曲とのつなぎに苦労していたが、後半に行くにつれ、だんだんコツをつかんできた。しかし無情にもタイムアップ。その報せを受けてプレイしたのが「We Are The World」。西寺郷太の各アーティストの歌マネで会場は大爆発。最後にプリンスの「パープル・レイン」につないで大団円。このつづきは10月6日のカセットストアデイのプレイベントへと持ち越された。

 

中津川ソーラーにはフードコートの奥にウェルカムというステージがある。そこでは主にトークセッションが開催されている。地元・恵那鶏の唐揚げを食べながら、ウェルカムのベンチに座ると、ちょうど津田大介氏とアムネスティの佐藤士文氏が人権問題について話をしていた。昨晩の映画『ザ・ヒューマン・ライツ・コンサート 1986-1998』もアムネスティ関連の作品だった。アムネスティは人権侵害のない世界を目指して1961年に始まったNGO団体。1977年にはノーベル平和賞を受賞している。紛争、貧困、拷問、差別はすべて人権問題につながっていくとの話。ほとんどの人がウェルカムの前のベンチで休むことを目的に集まっていた。だけど、自然と津田氏と佐藤氏の言葉が入ってきたと思う。前述したが、12月27日(水)には渋谷WWW Xにて、シアターブルック、the band apart他で、アムネスティ・ジャパン・コンサート2017が行われる。他にもウェルカムでは津田大介氏と飯田哲也氏による原発についてのトークセッションや映画の上映も行われていた。社会問題へ積極的にアプローチする中津川ソーラーの姿勢はとても興味深い。「自由を奪われた人を助けられるのは自由を持っている人。アムネスティを無用だという世界に、アムネスティが解散するような世界にしたい」と佐藤氏は結んだ。

photo by 三浦麻旅子/岡村直昭

 

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