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山﨑彩音

山﨑彩音が、12月26日(木)にはシングル「Angel in Blue-English Version」をAWALより全世界配信リリースする。

2019年、山﨑彩音にとってエポックメイキングな年となった。イギリスのAWALより全世界配信リリースしたアルバム『LIFE』が海外での評価が高まり、海外での本格的な活動のパスポートとなった。さらに12月5日(木)にシングル「kitchen song」を初の英語ヴァージョンでリリース。山﨑彩音を16才の頃から記録し続けているライター/編集者 森内 淳氏によるひとりのアーティストが様々な実験を繰り返しながら、海外進出へ至った記録が届いた。

「16才弾き語りをスタート~海外進出へ至るまで」(森内 淳/DONUT)

single「Angel in Blue-English Version」

2019年12月26日(木)リリース
※AWALより配信リリース

山﨑彩音 single「Angel in Blue-English Version」

1. Angel in Blue-English Version
2.まっすぐ天使-無花果remix

山﨑彩音Ayane Yamazaki
Official Website:http://ayaneyamazaki.com/


16才弾き語りをスタート~海外進出へ至るまで

2019年10月30日、山﨑彩音が6曲入りのアルバム『LIFE』をリリースした。山﨑彩音にとって、大きな音楽的変化が訪れた作品になった。

山﨑彩音は日本の神奈川県出身のシンガー・ソング・ライターだ。彼女は、高校生の頃から地元のライブハウスでうたっていた。彼女が書く詞の世界はとても特徴的だ。日本の女性アーティストが得意とするメンヘラ的な側面も些末な日常を描いた軽音的側面もない。山﨑彩音の歌は、いつも傷ついた心の内面と静かに向き合っている。彼女が好きな小説家。村上春樹が書く作品のように「自分の心との真剣な対話・やりとり」を随所に見ることができる。

最初は、それをアコースティック・ギターで表現していた。それが一定の評価を得て、彼女は弱冠17歳でフジ・ロック・フェスティバルにも出演した。その後、アコースティック・ギターをエレキ・ギターに持ち替え、バンド編成で本格的にライブ活動を始めた。ロックンロールやポップ・ミュージックの要素をふんだんに取り込み、J-POPとして成立させたのが前作『METROPOLICE』だ。

しかし山﨑彩音はそこを到達点とは考えなかった。自分の声の特性や歌詞が持つ静かなグルーブをより良く表現するためのもっといいアプローチがあるのではないか、と考え始めたからだ。そこで見出したのが、『LIFE』にもつながる「オルタナティブとアンビエントの融合」したサウンド・アレンジだ。彼女は早速、バンド・メンバーにアレンジャーの丸山桂を起用。ライブで試行錯誤を始めた。が、なかなか理想には近づけず。ライブを一旦休止して、スタジオ・ワークへと移行し、自分の音楽を1から再構築することにした。自分の声の特性を活かしたアレンジとは? 自分が歌うべき歌とは? 彼女は、次のステップを踏み出すために曲を書き続けた。
アレンジャーには引き続き丸山桂を起用。オルタナとアンビエントの融合とはいえ、ポップであることとダンス・ミュージックであることにこだわった。歌詞も少しだけ身近なテーマへと引き寄せられた。いつ終わることのないレコーディングはつづき、けっきょく、6曲のレコーディングに半年以上の時間が費やされた。そして夏の終りに、ようやくトラックダウンへ。珠玉のベッドルーム・ポップ・アルバムが完成した。『LIFE』はオルタナティブとアンビエントとダンス・ミュージックの要素をふんだんに取り込んだ作品になった。6曲がまるで1曲のように聴こえる、コンセプト・アルバムのような仕上がりだ。新しいサウンドを獲得することで、山﨑彩音の音楽の可能性は大きく広がった。

山﨑彩音の『LIFE』をめぐる物語はここで終わりではない。音楽への欲はとどまることを知らず、彼女は『LIFE』のワールド・ワイド・リリースを目指した。サブスクリプションの時代、各サービスにアップロードさえすればその事実は残る。そうではなく、世界的にビジネスを展開しているディストリビューターと契約しようというのだ。口でいうのは簡単だが、オーディションに合格しない限り、契約はできない。まず彼女が挑戦したのがAWAL。Kobalt Music傘下の、英国ロンドンに本社を置く世界最大級のレコード・レーベル兼ディストリビューターだ。AWALと契約できれば、世界中のプレイリストや音楽メディアにアプローチすることができる。ただAWALは狭き門。日本人でオーディションを通った女性アーティストはひとりもいない。まわりのスタッフは世界にはいくつもディストリビューターは存在しているので、徐々にランクを落としていって、4番手くらいに引っかかればいいなという腹積もりだったらしい。が、山﨑彩音は合格してしまう。

結果、『LIFE』がリリースされて1ヶ月も経たないうちに、フランスの「IGGY Magazine」がトップページに掲載。オランダの「Lefuturewave」に掲載&プレイリスト入り。南米のメディア「VENTS MAGAZIN」に英語インタビューが掲載。ニューヨークのメディア「Static Dive」トップページに掲載&プレイリスト入り。アメリカのメディア「RIFF MAGAZINE」やイタリアのメディア「Visual Atelier8」にインタビュー掲載。イギリスの「Right Chord Music」で楽曲がオンエアされた。AWALとは関係ないが、日本では、『LIFE』の1曲目「指で数えて」が、20代前半の若者だけで制作したLGBTをテーマとした映画『青空になる』の主題歌に決定している。今まで日本のアーティストの海外進出はライブありきだった。今後は山﨑彩音のように、作品をきっかけに海外への道を切り開いていくアーティストも増えると思う。山﨑彩音はその先駆けとなった。

こうなると、自ずと、英語詞での再レコーディングというステップへ進んでいく。これは世界中のメディアからのリクエストでもある。それに応えるべく、12月5 日に「kitchen song」の英語ヴァージョン(リリース後、すぐに海外で4つのプレイリストに入る!)、日本語ヴァージョン、ニューヨークで活躍しているDJでトラックメーカーのKiki Kudo and Brian Closeによるリミックス・ヴァージョンをリリース。12月26日には「Angel in Blue-English Version」 (まっすぐ天使)の英語ヴァージョンと澁澤龍彦を偏愛する女性電子音楽家 無花果によるリミックスをリリースする。

飽くなき音楽への挑戦が『LIFE』を生み、その『LIFE』が山﨑彩音を世界へと連れて行こうとしている。世界で活躍した元ピチカート・ファイヴの野宮真貴から山﨑彩音にこんなコメントが届いた。

「音楽の未来は、いつだって才能ある若い人が創るもの。山﨑彩音の声、言葉、音楽、わたしは応援します!」野宮真貴

(森内 淳/DONUT)


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