音楽・ロックンロールのWEBマガジン
Rock is(ロックイズ)

「FUJI ROCK FESTIVAL’18」開催直前特集!今年のみどころポイント
&
出演アーティストに訊く
“今年のフジロック、これが観たい!”


特集INDEX


23回目を迎えるフジロックがいよいよ開催間近となった。5月下旬からチケットの完売券種が続々と増え、ニュースが届くたびにこのフェスへの期待値もあらわれていた今回のフジロック。今年はとくにあらゆる世代の音楽ファンにリーチしたラインナップとなっている。名前を挙げるとキリがないが、ここではいくつかのポイントにわけて紹介したい。

ステージの演出含め見逃せないメンツ

まずは初来日となるシーア。一時期はソングライティングに専念していたが、2014年に表舞台に復帰。ビヨンセやリアーナらへの楽曲提供、ケンドリック・ラマーらとのコラボレーションも広く知られるところだが、聞こえ伝わってくる彼女のステージに対するスタンスが興味深い。自身はステージ後方に構え、ダンス・パフォーマーを据え置いた空間。そこで繰り出される世界を魅了するポップ・ナンバー。現在ではおなじみとなった、顔のほとんどを覆い隠したウィッグ姿でシーアが何を表現するのか? この初来日にどのような演出をみせてくれるのか? 世界のポップ・アイコンによる“ステージ”が新体験をもたらしてくれるかもしれない。また、初日のヘッドライナーを務める8年ぶりのケミカル・ブラザーズ。最新作『ダーティ・コンピューター』を携えてのジャネール・モネイ。ナイジェル・ゴドリッチとタリク・バリとともに登場、アンビエントな音空間で引き込むトム・ヨーク・トゥモローズ・モダン・ボクシーズなども見逃せない。

SIA(シーア)
THE CHEMICAL BROTHERS(ケミカル・ブラザーズ)
THOM YORKE TOMORROW’S MODERN BOXES(トムヨーク トゥモローズ モダン ボクシーズ

多様なロック/ポップバンドが集結

今年は様々なロック勢が楽しめるのも大きなポイント。前回出演時(2013年)には3時間にわたるステージでオーディエンスを至極の異空間に誘ったザ・キュアー。ロックの殿堂入りを果たしつつキャリア40年、現役バンドの凄みをみせる彼らが2019年フジロックの大トリを飾る。そんなキュアーを筆頭に、2010年の結成以来、今年15枚目のアルバムを発表という多作さに驚くサイケ・ガレージバンド、キング・ギザード&ザ・リザード・ウィザード。ソウルフルな歌声の持ち主、ルーバン・ニールソン率いるサイケデリック・ポップ・カルテット、アンノウン・モータル・オーケストラ。エモーショナルなメッセージがのったサウンドとリリックがリスナーの心をとらえているコートニー・バーネット。ドリーミーな美メロとギターロックの融合が絶妙なオールウェイズ。“USインディーの良心”の名はそのままに、5人体制による新章で7年ぶりの来日となるデス・キャブ・フォー・キューティー。力強いバンドサウンドを鳴らした新作『ホエア・ジ・アクション・イズ』が好評、マイク・スコット率いるザ・ウォーターボーイズなど。至るところで粋なロックバンドのステージが見られるはずだ。

THE CURE(ザ・キュアー)
KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD(キング・ギザード&ザ・リザード・ウィザード)
COURTNEY BARNETT(コートニー・バーネット)

ニューカマー/若い世代が続々

ニューカマーからベテランまで多様なキャリアのラインナップが各日の物語を生むフジロックだが、今年の新鋭陣も注目の面々ぞろいとなっている。ライティングなどの視覚的要素にも期待が募る世界のナンバーワンDJ、マーティン・ギャリックス。UKジャズの中心人物シャバカ・ハッチングスの大本命ユニットで2018年にデビュー、スペーシーなポストロックが音楽ファンを唸らせるコメット・イズ・カミング。ヒップホップ・シーンで新たなビートを刻む米西海岸の若手ラッパー、ヴィンス・ステイプルズ。サウスロンドンが放つポスト・ロックバンド、シェイム。英語と韓国語によるリリックとエレクトロが心地いい融合をみせるイェイジ。聴く者に新しい音楽体験をもたらす2ピース、ドミコ。“トーキョー・オルタナティブ”を押し上げたシーンの立役者、THIS IS JAPAN。ティーンエイジ・ファンクラブのフロントアクトも務めた愛されバンド、TENDOUJI。鋭い嗅覚とセンスで新世代の日本語ラップシーンを牽引するKID FRESINO。耳を惹く歌声とエッセンスをちりばめたサウンドでミュージシャンのファンも多いシンガー・ソングライター、中村佳穂。昨年の「ROOKIE A GO GO」出演バンドのなかから出場権を勝ち取った突然少年、など。洋楽・邦楽といった垣根を越えた出会いが苗場に広がっている。

VINCE STAPLES(ヴィンス・ステイプルズ)
THE COMET IS COMING(ザ・コメット・イズ・カミング)
SHAME(シェイム)

こちらも注目!

インディーロックに旋風を巻き起こしながらも、9月をもってライブ活動を休止する予定となっているMITSKI。その名前から、一躍フジロッカーたちに知られることとなったバグパイプバンド、レッド・ホット・チリ・パイパーズ。P-MODELのリーダーにして孤高の天才と称される平沢進と、謎の2人組による平沢進+会人(EJIN)をはじめ、11年ぶりのフジロック登場となるELLEGARDENやChar x Chabo、銀杏BOYZ、GEZAN……総勢245組のラインナップのなかから、ぜひ自分のお気に入りを見つけてほしい。

RED HOT CHILLI PIPERS(レッド・ホット・チリ・パイパーズ)
平沢進+会人(EJIN)(ヒラサワススム プラス エジン)

大きくわけて紹介したが、UKロック、ダンスミュージック、R&Bと多彩なジャンルがそろい、よりボーダレスな3日間になるのでは、とワクワクする。そして、ボーダレスでありながら、各日・ステージごとにベテランと若手が紡ぐ音楽の物語を体感できるのがフジロックの醍醐味でもある。今年はどんなストーリーを感じられるかとても楽しみだ。「FUJI ROCK FESTIVAL’19」、いよいよスタート!
また、Rock isでは今年も「果たして出演アーティストは、今年のラインナップでどんなアーティストを特に楽しみにしているのか?」をテーマにアンケートを実施。ドミコ、THIS IS JAPAN、TENDOUJI、突然少年からの回答をご紹介します。出演者もお客さんも、参加者の数だけ楽しみ方が生まれるフジロック。自分が回る参考にするもよし、待ちきれずに脳内フジロックを展開するもよし。開催日までカウントダウンしながら「出演アーティストに訊く“今年のフジロック、これが観たい!”」企画、ぜひご覧ください。(秋元美乃/DONUT)

来場前にこちらもチェック!

FUJI ROCK FESTIVAL《 OSAHO 》- Festival Etiquette -

FUJI ROCK FESTIVAL’19

  • 2019年7月26日(金) 27日(土) 28日(日)
  • 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
  • オフィシャルサイト:http://www.fujirockfestival.com

FUJI ROCK FESTIVAL 関連ページ