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Rock is(ロックイズ)

hotspringのイノクチタカヒロがロックンロールのアウトサイダーを綴るコラム

hotspring イノクチタカヒロの「遭遇!アウトなやつら」

2018/5/28

第1回:第1回アウトなやつら!!!1回目は、純粋すぎる白髪メタボ!!!

はい、こんちわー。

今月から月一でコラムの連載を任されました。イノクチです。
普段はねえ、hotspringっていうかっこいいロックバンドをやったり、時々フォーク歌手として一人でステージに立ったり、アルバイトを情熱的にこなしている気さくな男だよ俺は。

既に肩書きが三つもあんのに、ここに来て、サイコーなweb siteロックイズからコラムの連載頼まれちまったからね、大変ですよ。
四足のわらじですよ。こうなったら四足歩行のケモノスタイルでぶっ飛ばしていこうと思うよ。

だって、夢だったもん。コラムの連載もつの。すんげえ感激してるんだ実は今、俺。

そんで、このコラム、何についてのコラムかというとね、あの、普段生活してて、

「……あれ?この人…もしかして…アウトな人かな…?」

って人、いるじゃないですか?
ちょっと、ネジ外れてるっていうか…基地のお外にいるっていうか…申し上げにくいんだけども。

 

あの、僕、今、花の都 大東京で生活してるからね、東京は非常にいろんな人が生活してる街なんですよ。
だからね、時々出くわすんだ。そういった「アウト」な人にね。

駅前で尺八を高らかに吹いてストリートライブしてるおばあちゃんとかね、靴代わりにビニール袋を履いて新宿を闊歩してるおじさんとか、言い出すとキリないけど、いるんです。もう亡くなってしまったからあれやけども、性の喜びおじさんとかね。大好きだったなあ、性の喜びおじさん。

そういった「アウト」なカンジね。音楽にもあると思うんです。
特に僕が好んでよく聴いてるロックンロールって音楽ジャンルにはネジ外れまくったいかした男たちがけっこういるんです。

ロックの名盤紹介コラムはTHE BOHEMIANSの平田ぱんださんが非常に面白いコラムをやっているので、俺はロックンロールっていう、「アウトローの天下一武道会」みたいな音楽ジャンルのなかでさえはみ出してしまう、完全アウト!な音楽をみんなに紹介しようと思うよ。
なんかそういった類いの音楽ジャンルを「アウトサイダーミュージック」ってかっこいい名前で呼んだりするみたいやけども、それじゃなんか立派な感じがしちゃうので、このコラム内では「アウトなやつら」と勝手に呼ばせてもらおう。

 

よし。前置きが長くなった。
じゃあ、記念すべき第1回は、俺に「アウト」な音楽の素晴らしさを教えてくれたこの方でいこう!

はい、どーーーーーん!

hotspring イノクチタカヒロの「遭遇!アウトなやつら」

hotspring イノクチタカヒロの「遭遇!アウトなやつら」

 

ダニエル・ジョンストンだーーーー!!! わーーーーーーーーー!!!!!!

 

ダニエル・ジョンストンがいかにアウトなミュージシャンか、ダニエルさんの人生を説明してみよう。
えーとね、ダニエルさんは1961年アメリカ生まれのシンガーソングライターだ。
そんで、イラストレーターとしてもすっごく有名人だ。多分音楽知らなくてもダニエルさんのイラスト見たことあるって人けっこういるんじゃないかな。
ダニエルさんのイラストのTシャツ。カート・コバーンが着てたからね。一般層からの支持ってよりも、ミュージシャンから好まれる人みたいだ。

俺がダニエルさんの凄いと思うとこはね、凄まじいっていっていいくらいギターが上手ではない……ていうか下手なギター。アウトなギター。
俺のギターテクニックもけっこうアウトだと自負していますけど、ダニエルさんには全然負ける。
あと、このとっても可愛いソプラノボイスだな。可愛い!少年だ! 12歳くらいじゃないの?って声だけど、多分デビューしたの二十代半ばくらいだと思うんだけど。実際、彼の精神年齢も12歳くらいで止まっちゃってるんだな。

 

キリスト教原理主義の家庭に生まれて、ダニエルさんはビートルズに夢中になるんだけど、ダニエル母がキリスト教原理主義者ってこともあって、すんげえ厳しい人で
「あんたねえ! こんな悪魔の音楽聴いてると、地獄に堕ちるわよ!!!」って毎日、細木数子みたいにダニエルさんを怒鳴りつけるんだな。
そうやってクソ怒鳴られてるのをダニエルさんはこっそり録音して、8ミリカメラで短編映画みたいなの作って、ダニエルさんは怒り狂う母親役を自分で演じて、音声は実際に自分が母親にお説教されてる音でアフレコしちゃったりする、お茶目な子供だったみたいだ。

だけど、ダニエルさんの愛するビートルズをお母さんに「そんなもん聴いてるとあんた地獄に堕ちるわよ!?」と脅されすぎたせいか、精神が崩壊してしまうんだな。
そんで実家の地下室に引き蘢るようになっちゃったみたい。金八先生に出て来たけんじろうの兄貴みたいに。あ、ネタが古くてすんません。

あとね、素晴らしいなって思うところは、ダニエルさん、初恋相手の「ローリー」という女の子のことをずーーーーーーーーっと歌い続けてるところだ。
若い頃、とかじゃないよ。ローリーさんはとっくの昔に別の男と結婚して、ダニエルさん自身、白髪で超ベリーファットなおやじになった今もずーーーーーっと一人の女の子のことを歌ってるんだな。ラブソング=ローリー。ピュア!!可愛い!
一回だけローリー以外の女の子とも付き合ってその子について曲も作ったんだけど、タイトルは「君はローリーじゃない」。徹底してる。

そんで、地下室に引き蘢って曲を作るようになり、カセットテープに演奏を録音して自主制作音源を完成させるんだけど、ダニエルさん、ダビングのやりかたを知らなかったらしく、お客さんから発注があるたびに注文の数だけ地下室で演奏して録音したものを売ってたらしい。うん、マメだ!

 

もう一つダニエルさんのぶっ飛びエピソード話しとこう。

ダニエルさんの親父がパイロットで、親父に飛行機に乗せてもらった時、ダニエルさん、タイミング悪く、大好きな「おばけのキャスパー」読んでたんだなぁ。
キャスパーが空飛んでるのを自分と重ね合わせて、「あいきゃんふらーい!!!」ってモードになってしまって、飛行機のキーを操縦中の親父から奪いとって、窓の外に投げちゃったんだな。

その高揚するかんじ、気持ちは分からなくもないが、操縦出来なくなったら、当然墜落して死ぬよね★

運良く木の上に墜落したおかげで一命をとりとめたけど、かなりデンジャーな一面もあるみたい。

で、ギターもお世辞にも上手いとは言えない……っていうか超ド下手なんだけど、この、素晴らしいソプラノボイスと、調子っぱずれだけど、ものすごーーーーくポップで美しいメロディ。これさえあれば楽勝で世界なんか変わってしまうのさ。

 

なんかアルバム買うならこの『Yip/Jump Music』が俺はおすすめだな。
音楽っていうか、面白い人生がみてえ!って人はダニエル・ジョンストンの半生を描いたドキュメンタリー映画『悪魔とダニエル・ジョンストン』これはかなりの傑作だから観てほしいな。ここに書ききれないくらいダニエルさんのアウトなエピソードが満載だし、歌声がほんとに素晴らしいし、生き方が純粋すぎるから、泣けるよまじで。

最後に、俺の一番好きな歌貼っておこう。わりと最近のダニエル・ジョンストン。
手ずっとぷるぷる。白髪。メタボ。そして美しいボーイソプラノ。まじで涙でてくる。

こんなカンジで第1回を終えていいですか? どう? ダニエル・ジョンストン最高じゃないか? 勇気が湧いてこない?

これからもどしどしアウトなやつらを紹介していこうと思うぜ、よろしくな!
次回誰紹介しようかしら。まあ、ホットな、アウトオブベースなやつを紹介するぜ! ひゅーひゅー!