平田ぱんだのロックンロールの話
第2話:「アフタースクールセッション」だぁぁぁぁあぁぁぁぁっ!!!
どーもひらぱんこと平田ぱんだです
ロック歌手やってます
今日もロックンロールレコードのオススメやらせてもらいます
一語一句読み逃すことなく楽しんでください
この連載もなんともう二回目です
全く時の流れってやつはいつもいつも早いもんですよね
まあロックンロールは早いプラス速いって感じなんで
時の流れよりもっとすごいんですけどね
つーことで ロックンロールの話をしましょう
第二回目の今日紹介するレコードは、
こいつだ!!!
先日38年ぶりにニューアルバムを発表することを発表したあのチャックベリーのファーストアルバム!!!
「アフタースクールセッション」
だぁぁぁぁあぁぁぁぁっ!!!
第一回目がエルビスプレスリーのファーストアルバムで第二回目がチャックベリーのファーストアルバムを紹介するだなんて
僕はなんて生真面目な男なんだろうか!
自分で自分に感服!
実は第一回目をチャックベリーのレコードの話にするか迷ったりもしたんだ
なんせロックンロールミュージックってのはつまるところがチャックベリーがやってる音楽のことなんだからね
単純なコード進行を駆使してドカドカしたリズムにのりまくってエレキギターをガンガン鳴らしてわかりやすい言葉ばかりを並べたて面白おかしくペラペラべしゃべくって突撃してくるタイプの音楽?みたいな?
この辺の話をするのならばチャックベリーは間違いなくベストアルバムを聴くのが一番だろうね
あれこそがロックンロールだ
すべてのロックンロールミュージックはチャックベリーのスタイルとどれくらい近いかで決まるといっても過言じゃあない
チャックベリーから離れすぎるとそれはロックンロールミュージックじゃあなくなる
そのさじ加減が非常に難しい、
説明するのが、ね
実際やっちまえば簡単さ
ロックンロールはニオイみてえなもんなんだ
味がするかどうかはあんた次第さ
まあでも60年以上かけてどんどん加速した現代のロックンロールを知っている身からするとチャックベリーのレコードはちょっとばかしテンションが低く感じるのかもしれないな
今日までにロックンロールは加速されてまくって、結果どうも初期衝動でガツンが全ての猛スピード気合いミュージックだと思われがちだからな
だけどロックンロールミュージックオリジナルチャックベリーさんは初期衝動なんかとは案外無縁だったりするんだ
信じられるかい?
ロックンロールとはチャックベリーのことなのにだぜ?
チャックベリーのファーストアルバムであるこのアフタースクールセッションに限って話すとな、
まずはこの収録曲群の節操のなさ!
とにかく色んなスタイルの曲が入っているじゃないか
もうなんにでもとりあえず手を出してみてる感がすごい!
こだわりをあんまり感じない!
そう元々ロックンロールにこだわりなんてものはないのだ
すぐ色んな音楽に手を出して関係をもっちまってごちゃごちゃに混ざりまくっていつのまにか新しい命が生まれちゃった!
といった具合のとんだヤリチンミュージックなんだ本来
特にチャックベリーのこのアフタースクールセッションは誰とでもすぐ関係を持つヤリチン音楽前夜感が出ている気がしてグッドだ
昔はスターにならないとアルバムを出せなかったらしいからスターになってアルバムが出せるのがすごく嬉しかったって感じがするっちゃする
色んなのやっちゃおーみたいな
そんな喜びアルバムな気がしなくもない
とにかくチャックベリーって全部大体同じ曲ばっかでジョニービーグッドとかロールオーバーベートーベンみたいなのばっかりやるおっさんだって誤解が蔓延している気がすねこの国には
そんなところもあるっちゃあるというかむしろありまくるし
Chuck Berry – Johnny B. Goode live
Chuck Berry – Roll over Beethoven 1972 live
そしてそこらへんもロックンロールオリジナルチャックベリーの「だってこれをやると儲かるんだもん」みたいな素晴らしい姿勢の賜物であるわけであるしでむしろ感動するポイントでもあったりするんだけど
そもそもまずチャックベリーってマディウォーターズやハウリンウルフなどのブルース巨人達が多数在籍した名門ブルースレーベルチェスレコードに在籍しているのにそのデビュー曲がなんとメイビリーンっていうカントリーナンバーだからね
感動的だよね
俺は黒人だ!なんてこだわりなんかないのかのようだ
白人の音楽やって白人からも金巻き上げて儲けちゃおう!みたいな不埒な心が見え隠れしている
清々しい
そしてその後自分のレコードの購買層にキッズの率が非常に高いらしいと知るやいなや作ったナンバーがこのアルバムの一曲目の「スクールデイズ」らしいからな
正に痛快
ファーストアルバムのタイトルが「放課後セッション」なんていう大昔の日本の青春パンクバンドがつけそうなタイトルなのもたまらない
完全にガキどもの小遣い巻き上げる気でいやがる!
何しろチャックベリーはこのアルバムのリリース当時はもう30のおっさんだ
もう完全に狙っている!
清々しい
正に痛快
まあチャックベリーも若い頃は他の黒人同様まあまあの差別受けまくってたらしいから
自分を差別した奴らの子供達が自分のレコード買いあさってるなんてのはきっと胸のすくような思いだったことだろうと想像する
つまるところがロックンロールはキッズのものって概念を確立したのはチャックベリーなんだってことなんだな
節操なしのしたたかおじさんが確立させたもんなんだなロックンロール概念は
僕はそんなモンキービジネス感が僕はたまらなく好きさ
チャックベリーのことを詳しく知ったあの日、僕はたしかに思ったんだ、ロックンロールが大好きで本当によかったと
チャックベリーはデビュー当時からそんな感じのおっさんだから歌詞がわからないとその人となりを理解するまではいまいちレコードだけじゃノレない?っつーか
あくまで僕の場合なんだけど、若かりし頃初めて聴いた時には素直に「しょっぼ!」って思ったりしたんだよね
初めて聴いたチャックベリーナンバーって僕ら世代だと大体があの大ヒットムービー「バックトゥザフューチャー」のあの学園祭のシーンをみてって感じじゃない?
あれはさあ、80年代までに30年ほどかけて加速しきって油ノリノリのころのロックンロールスタイルでやってるからやる気満々なわけなんだよ
ヴァンへイレンさながらにライトハンド奏法とかまでもかましちゃってるくらいやる気満々なもんでさ
でも一方ロックンロールオリジナルチャックベリーのはというとそんな衝動!って感じでやってない気がするんだ
だからかどうしてもしょぼく感じてしまったんだなあ若かりし頃の僕は
キッズは派手好きだからね
しょうがないよね
チャックベリーを理解する足がかりとしてはキースリチャーズがチャックベリーの60歳の誕生日を祝うために企画したコンサートを追ったドキュメンタリー映画「ヘイルヘイルロックンロール」を鑑賞するのが一番の近道だと言われているらしい
なんせロックンロールミュージックは人間音楽だからね
面白い奴がやってるってのが大前提なんだ
そこは勿論チャックベリー、流石ロックンロールオリジナル!
相当な面白人間!
かかわり合いたくないけど端からみつめていたい!って感じの類いの
愛すべきガイ
興味が湧いたらみてみるべき
あとチャックベリーは歌詞が面白おかしい物語仕立てでむしろそれこそが最大の武器と言われていたりもするらしいからそこらへんを意識して見聞きするとなお好きになるかもしれない
だからジャパニーズの僕らはチャックベリーのレコードを買う時は断固対訳付きのやつを買った方がいいらしい
チャックベリーはかなり押韻が巧みっぽいのが英語わかんなくてもわかるから意味だけ追ってもちょっと違うとは思うけど
ネットに転がってる映像でヘイルヘイルロックンロールの歌部分に字幕が載っているやつがあるからそれをみるのもオススメだね
全くジャパニーズに生まれるとこういうとこ大変だよな
歌詞に邪魔されずそのノリや熱量だけを感じることができるとか勝手に自分用の表現の歌詞に変換可能とかの楽しみ方もあるっちゃあるからそう悲観することでもないと思うがね
楽しみ方は様々
ほいで、今日のオススメ盤であるアフタースクールセッションに限った話をするとね
チャックベリーはジョニービーグッドみたいなナンバーしかやらないおっさんじゃなかったんだぜってことが手っ取り早くわかるというか、「そろそろチャックベリーのベスト盤以外も聴いてみようかな」と思った時に最適というか、
真のチャックベリー入門盤というか
まあそんな感じがするよ
チャックベリーもといロックンロールの、その節操のなさってやつがバッチリつまったナイスアルバムだと思ったんだ
勿論そんなん抜きでノリノリノーリのみの使用も可能だぜ
キースリチャーズが一番好きだというチャックベリーナンバーであるハバナムーンも収録されてるということも一応書いておこう
Chuck Berry – Havana Moon
とにもかくにもロックンロールはシンプルさが命だ
そのシンプルさゆえに何とでも関係をもちそのつながりから新しい可能性を切り開く、そしてそのシンプルさゆえに無限の思考の余地を生み、今日まで続く妄想の加速へとつながっている
シンプルイズベスト!
こだわりなんかいらないぜ!
やりたいようにやるだけだぜ!
チャックベリーが教えてくれた!
サンキューロックンロール!
みたいな感じ
通じたかい?
ああ
通じっこないよ
いまわからなかったとしてもいつかわかるはず、
わかってもらえるさ
この僕こそがその証拠
つーことで今日はここまで
次回はリトルリチャードのファーストアルバムの話をします
なんせ根が生真面目なんでね
必然的にそうなる
それでは
また
アデオス
Chuck Berry INFO
2017年に90歳のロックンローラー、チャック・ベリーが38年ぶりにalbum『Chuck』をリリース