THE BOHEMIANSの2マンツアー終了 いよいよワンマンツアーへ!
アルバム『DELICIOUS』をリリースしたTHE BOHEMIANSが2マンツアーのファイナルを渋谷WWWで開催。ワンマンツアーへ繋がる「序章」を披露。
THE BOHEMIANSとビレッジマンズストアの2マンが渋谷WWWで行われた。主催はボヘミアンズ。「Looking for friends tour 2017」と題された2マンツアーのファイナルだ。本来ならニューアルバムのリリースツアー用におさえてあった会場だったという。ところがアルバムのリリースが遅れて2マンツアーとなった。ちなみにニューアルバム『DELICIOUS』はこのツアーの途中で無事にリリースされた。リリースツアー(ワンマン)はあらためて2018年1月28日から行われる。この手の2マンは顔見知りのバンドが組むことが多いが、このシリーズはあえて親しいバンドを外してブッキングされた。大阪が空きっ腹に酒、名古屋がザ・スロットルとの共演だった。「友達が少ないボヘミアンズが友達を探すツアー」というタイトルも洒落ているし、このツアー、定番にすれば面白いのではないか。なぜなら、この日のライブは、その異種格闘技戦的なノリが奏功し、ボヘミアンズにとって、2018年の活動の起点になりうる内容になったからだ。スイッチが入ったボヘミアンズは、今までのライブのなかでベストスコアを叩き出した。この勢いで2018年のワンマンツアーへ繋げられれば、ボヘミアンズはもっと面白いことになる。
ビレッジマンズストアの熱いライブが終了したあと、ボヘミアンズが登場。1曲目が「GIRLS(ボーイズ)」。そして「THE ROBELETS」「SHOPPING」「シーナ・イズ・ア・シーナ」「おぉ!スザンナ」とつづく。新旧曲織り交ぜてのセットリスト。ボヘミアンズはこのメンバーになってからの10年のなかで、ロックンロールの衝動に寄った最初期、メロディに寄ったフォーライフ期、ロックンロールへ回帰したデリシャス期といろんな変遷を辿ってきた。最新作『DELICIOUS』では、メンバーが作詞作曲に参加。今までの音楽性が渾然一体となってひとつの作品を形成。10年間の集大成のような作品に仕上がった。その『DELICIOUS』の渾然一体感がステージで披露される楽曲すべてに宿っていた。メロディアスな曲にもロックンロールの衝動が宿り、ロックンロールにもポップが宿っていた。この日のライブは後半にロックンロール・ナンバーを多く配置していた。後半に山をつくろうという考えだ。しかし前半のテンションも後半のテンションも変わらなかった。彼らの楽曲には最早初期だ中期だデリシャスだという隔たりはない。山も谷もない。前半も後半もない。ボヘミアンズの楽曲がひとつの塊となり、すべてのシーンで、観客をぐいぐいと引っ張っていく。もしかしたら「素晴らしいパフォーマンスを見せた友達には負けられない」という意思が働いたのかもしれない。
この2マンもそうだが、ボヘミアンズは、the pillowsと地元の山形で対バンをやったり各メンバーがプロデュースした楽曲を集めた作品を限定販売したり、昨今、面白いと思うことに積極的にチャレンジしている。この2マンツアーも過去にほぼ対バンをやっていないバンドをあえてチョイスして挑んだという。アルバム『DELICIOUS』に加え、そういう試みの積み重ねがこのライブとして結実したように思う。さらにバンドの成長を示す場面があった。6曲目の「ロミオ」だ。アルバム『DELICIOUS』から唯一演奏された「新曲」。ビートりょうが作詞作曲したサイケデリックなナンバー。リリースツアーは1月から始まるので、この2マンツアーでは新曲はやらないと公言していた。とはいえ、この日はすでにリリース後のライブ。さすがに1曲もやらないのはアレなので、ミュージック・ビデオにもなっているリード曲を1曲だけ披露した。この曲の表情豊かな演奏がとてもよかった。スタジオ盤よりもよかった。この曲の体幹となるサイケデリック感とビートルズ感の本質をつかまえ、見事にステージで体現していた。普段から洋楽を掘り下げている経験がここに来て開花した。平田ぱんだはMCで、この曲が今日一番のハードルのようなことをいっていたが、そのハードルをきちんと超えていた。
ライブは「male bee, on a sunny day. well well well well !」「I ride genius band story」「ダーティーでリバティーなベイビー、お願いだから」「That is Rock And Roll」「bohemian boy」「TOTAL LOVE」とつづく。緊張感のある「ロミオ」の演奏から解放されたボヘミアンズが、彼らの真骨頂「ロックンロール・ショー」を繰り広げる。そして、アンコールの1曲目が「ロックンロール」。ロックンロールのあらゆるリフをぶち込み、「信じられるのはロックンロールだけ」と高らかに歌うロックンロール・アンセムだ。会場は100%ヒートアップする。アンコール2曲目が「火の玉ロック」。ここで予定曲はすべて消化。しかし興奮冷めやらないメンバーは観客からリクエストを募る。セットリストにはない予定外の展開だ。それほどまでにこのライブに手応えを感じたのだと思う。客席から「憧れられたい」という声。ボヘミアンズのポップが宿った珠玉のナンバー。そして最後に「kaiser strong majestic love」を演奏してフィニッシュ。今までなら「ロックンロール」の存在があまりにも大きく、この曲の後に何を演奏しても説得力がないくらいに、他の曲を圧倒していた。ところがこのステージにおいて「ロックンロール」はひとつの楽曲にすぎなかった。他の曲が「ロックンロール」と肩を並べたように思えた。ポップな「憧れられたい」も「ロックンロール」のインパクトに引けを取らなかった。これがボヘミアンズの今なのだと思う。現メンバーで10年間を体験し、the pillowsと対バンし、『DELICIOUS』をつくり、2マンをやりつつ到達した場所で、ボヘミアンズはヒストリーのすべてを昇華し一塊にしたオリジナル・ロックンロールを鳴らした。1月28日からは『DELICIOUS』のリリースツアーが始まる。果たしてどんなライブになるのだろうか。(森内淳/DONUT)
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セットリスト
- 1.GIRLS(ガールズ)
- 2.THE ROBELETS
- 3.SHOPPING
- 4.シーナ・イズ・ア・シーナ
- 5.おぉ!スザンナ
- 6.ロミオ
- 7.male bee, on a sunny day. well well well well !
- 8.I ride genius band story
- 9.ダーティーでリバティーなベイビー、お願いだから
- 10.That is Rock And Roll
- 11.bohemian boy
- 12.TOTAL LOVE
- EN
- 1.ロックンロール
- 2.火の玉ロック
- 3.憧れられたい
- 4.kaiser strong majestic love