the twenties初のフルアルバム『GLIMMER』に込めた思い
the twentiesが昨年11月にバンド初のフルアルバム『GLIMMER』をリリース。同作に込めた思い、サウンドアプローチ、そしてファイナルワンマンについて動画インタビュー
the twentiesが開催中のリリースツアー&ワンマンシリーズのファイナル・渋谷WWW X公演がいよいよ2月20日(火)に迫ってきた。このツアーは昨年11月に発表した初のフルアルバム『GLIMMER』を携えて行われているもので、各地の手応えとともに今作の進化形を体感できるステージとなっている。前作から2年8ヵ月ぶりとなる作品『GLIMMER』は、野菜くん(ba)がサポートから正式加入するまでの期間に培われたバンド感はもちろん、もともと持っていた彼らの歌心がさらに色濃く表れたアルバムに。そして、1曲目「LET IT DIE」から“これぞthe twenties”といえるフロア直撃のサウンドで幕を開ける本作が辿る世界は、驚くほど様々な風景を見せながら進んでいく。特筆すべきは中盤から並ぶミドルテンポの楽曲群。弾き語りでも披露していたタカイリョウ(vo>)の至極パーソナルな体験を綴った「園の子」は、バンドサウンドが合わさることでどこか解放感のあるひとつの完成形をみせ、バンド初のバラード「にじのうた」へと続く。かつて、タカイがこんなにもやさしい声で歌う楽曲があっただろうかと、思わずハッとする(「にじのうた」が生まれた背景は、動画インタビューをぜひご覧ください)。そして、カバーを挟みラスト「BABYBLUE」へ至る高揚感。1枚をとおして、ゴリゴリと迫る爆裂サウンドだけでなく、光そのものを滲ませたような眩いサウンドにクラクラする。ウルマヒロユキ(gt)、アンソニーダイナソー(dr)、野菜くんがそれぞれ取り組んだサウンドアプローチの妙が音の隙間にまであふれている。タカイ曰く「イチからthe twenties始めます、という気持ちでつくった」という本作は、いろいろなthe twentiesを初体験できる作品だ。何かに絶望する前に、このアルバムを聴いてみてください。(秋元美乃/DONUT)