山﨑彩音の「その時、ハートは盗まれた」
第11回目 『村上春樹 』に ついて。
みなさんこんにちわ!
この間無事に高校卒業しました。奇跡の卒業!本当に嬉しすぎる…。
学校の唯一気に入ってたところはね、学校の目の前が海だったことかな!
海もともと好きじゃなかったけど、三年間サボりに行って寝たり、お弁当食べたり、友達と話したり、そういうのしてたら海が好きになっちゃった。
海はいいよ!見すぎると誰かに会いたくなるけど!
でね、高校も卒業し18歳になったし、もう少し考えることをしなきゃなと思ってきたので、
大好きな村上春樹のことを連載きっかけで初めてじっくり考え、言葉にしてみることしたよ!
少し大げさだけど、これは私の新たなる挑戦なのです。
~村上春樹との出会い~
11歳の時、お父さんの部屋にあった『海辺のカフカ』をなんとなく読んだのがきっかけ。
まだ今よりも世間のことや自分のことがわからなかった私は、本に書いてあること全てが新鮮にリアルに強烈に感じたの。
話の内容なんて全然理解できなかったけど、何度も何度も読んだ。
心がドキドキするものを求めるようにページをめくり、言葉を見つけていた。
海辺のカフカの主人公は15歳の少年で、私も自分が15歳になることに凄くこだわってたな。
何かが変わる気がして。何かを変えなきゃいけない気がしてた。
~村上春樹から受けている影響とは?~
『どんなミュージシャンに一番影響を受けていますか?』 とよく聞かれるんだけど、いつも困る。
大好きで尊敬しているミュージシャンはたくさんいる。きっと好きなものは、自覚のないうちに体に入っていて何かしらの形で表現されていると思うんだけど、
私は“この人になりたい!”と思った人がいなくて、真似をしようと考えたことも一度もなかったの。
だからミュージシャンである自分が受けるミュージシャンによる影響は全くピンとこなくて。
でも自分の“心”は年齢と共に、村上春樹によって作りあげられたと思うの。
だから私は一番に影響を受けているものは村上春樹だと答えるようにしているんだ。
その“心”というのは、自分の考え方であったり、感じ方であったり、時に言葉であったり。
大きく捉えると自分自身ということ。
『ダンス・ダンス・ダンス』という作品を読んだとき、人の心は自分の知らないところで“無意識”のうちに旅をし続けていて、その心と自分の体が一致した時、本当の悲しみや愛を知ることができるのではないか?と気づいたりして。
そして自分という人間は自分の力でしか変わることができない。だからどんな時も、自分を信じて生きていくんだ。って私が生きる、唄う、上でとっても大切なことを見つけたり。
そういう村上春樹の
“タフさ”と“思想の大きさ”
みたいなものにすごく憧れていて。それと同時にロマンを感じていて。
だから高2までタフでいなければと無理して生きていたんだけど、いくら自分がタフになろうとしても、本当は弱くて弱くて。
でも負けんなー!っていう自分との格闘こそがタフということなんだなって。
そういう自分の体験が、『ダンス・ダンス・ダンス』の主人公と重なってたりしてて。
何度も読んでる作品でも、自分の変化で新しい発見というか学ぶことがあるんだよね。
“思想の大きさ”でいうと、
村上春樹の本はよく『現実と幻想が事故ってる』ことがある。
この『現実と幻想が事故ってる』ってのは自分にも言えることで、これが一番の春樹に対する共感であり影響。
もともと私は妄想大好き少女でネット依存症だったから色々ごっちゃになって生きていたの。
今もごっちゃだけど笑
だから春樹の本で、現実も幻想も境目なんてなくて、全ての出来事は“必ず起こりうるもの”であり、“必ず絶対などない”、というメッセージが心地よくて、すごく理解できたの。
今回はここまで。続きは次号で。