Drop’sの中野ミホが好きな映画、おすすめの映画を紹介

Drop's 中野ミホの「まほうの映画館」

2018/6/18

第二回「粋なものづくりはいつだって、超かっこいい! なんじゃこりゃ、犬ヶ島。」

こんにちはー。

六月ですね。
じめじめしたり、うだうだしたり、ぼーっとしたり、しがち?かしら。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。

今月のまほうの映画館は、
そんなじめじめも関係なし!
圧倒的な作品を一つご紹介します。

『犬ヶ島』(『Isle Of Dogs』)。
2018年のアメリカ/ドイツの映画です。
監督はウェス・アンダーソン。

実はねーわたしはねー、ウェスアンダーソン監督作品、好きなのです。。
(監督自身もとてもお洒落でキラキラしています、あとで検索!)

『ダージリン急行』をDVDで観て大感動したのが最初。
『グランド・ブダペスト・ホテル』や『ムーンライズ・キングダム』、
『ファンタスティック Mr.FOX』など
その画面いっぱいの美しさと、バランス感、文字の使い方とか、
唯一無二の天才だと思います。
ストーリーも、ひとくせあって、でもあったかくて、最高なんだよね。

なので今回の『犬ヶ島』、まさかの日本が舞台!?ということもあり、
ずっと前からかなり楽しみにしていました。
いざ映画館へ〜。

舞台は20年後の日本。
“メガ崎市”では犬の病気が蔓延しており、
小林市長は、すべての犬をゴミの島である“犬ヶ島”に追放してしまいます。
主人公アタリくんは、事故で両親を亡くし、遠い親戚である市長の養子となった12歳の男の子。
最初に追放されてしまった、唯一の友達であった
小林家の護衛犬スポッツを探しに、小型飛行機でひとり犬ヶ島へ旅立ちます。

市長たちの陰謀、犬を守ろうとする学生や科学者たちの情熱。
さまざまな人間たちも関わって、犬たちとアタリくんはどうなってしまうのか、、アタリくんはスポッツに会えるのか、!

というかなり異色の冒険のお話です(汗)。

これーー、おもしろかったです!
もうとにかく情報量がすごいのよ。
最初から最後まで、スピード感があって、
興奮状態がずっと続いてる感じ!

わー!これこれ。と思ったところも沢山あったのですが、
今までの彼の作品と違うのは、やはりこの摩訶不思議な舞台「日本」でした。。
昭和と近未来?浮世絵?アニメ?なんじゃこりゃ!っていう世界。
黒澤映画や葛飾北斎などの浮世絵からもインスピレーションを得たそう。なるほど。
色づかいも、新鮮だったなあ。
和太鼓がけっこうなボリュームで終始響いています。ドコドン。

あ!言い忘れていましたがこの作品、
ストップモーション・アニメ。
犬や人間の人形を一体一体手作りし、セットの中で一コマずつ動かして撮影しているのです。
表情や動きも独特で、繊細。
なんと制作に6年もかけたとのこと(!)
スゴイです、このパワー。
そりゃあ圧倒されるよね。

声優陣も豪華で、日本人のキャストも多数参加しています。
オノ・ヨーコさんなんかも!
アタリくんのカタコトの日本語がまた、不思議でよかったな。

物語は、ちょっとブラックなところもあり。
犬が飢えていたり病気だったり、
市長が腐敗した権力者だったり。。
おとぎ話のようで、実は結構現実味があるというか、
全然ただのファンタジーではない!と思う。

登場する犬たちにもそれぞれのバックグラウンドがあり、なんか深く、渋みがあります。
みんなずっと毛がサワサワとゆれていて、
ちょっぴり切なげでリアル。
だけどね、メロウな音楽や、ロマンチックな場面もわすれない。
うーん、粋!粋だなって感じ。

そしてこれだけ、なんじゃこりゃ!な世界なのに、
すごくドキドキして、応援したくなる。
つよい友情のものがたりでもあります。
彼の作品はいつも、なんか世知辛かったり、上手く行ってなかったりする人物が出てくるんだけど、
最後はスカッとして、そしてあったかい気持ちになれるなぁ。
おもしろかった!

地震、とか、津波とかのワードも入っていて、
監督は本気で日本と向き合って
この作品を作ったんだなぁと思いました。
こんなに日本を愛してくれているなんて、、
それが単純にとても嬉しい!(ファン)

いろいろ書いてしまいましたが、笑
作り手のパワーが画面いっぱいに炸裂していて最高でした!エネルギッシュ!
観終わった後の心地よい疲れと高揚感が、良し。
このくらいドキドキする、我が道を行っている映画ってすごくかっこいいなぁ。
なのに、みんな楽しめるなんて。素晴らしいです。

どちらかといえば猫派のわたしも(どうでもいい)、
大満足の作品でした!わーい!

ちなみに、地元の映画館でこの作品を観たらしい
わたしの母から、
「なんかね、新しい映画の世界が開けたわ。お母さんの中で!」
という感想が送られてきました。笑
きっとそんな感じ!観ればわかるはず。

よし!これで六月も乗りきれそうじゃないか。
みなさんもスカッとしてね。

じゃあまた来月、お会いしましょう。

中野ミホの「まほうの映画館」


『犬ヶ島』
監督/ストーリー/脚本/製作:ウェス・アンダーソン
2018年:アメリカ、ドイツ
全国順次公開中
http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/

『犬ヶ島』日本オリジナル予告編

「Rock is LIVE 5」2018.10.12(金)下北沢 BASEMENT BAR. hotspring/がらくたロボット/錯乱前戦.チケット発売中:2,000円(1ドリンク別)