Drop’sの中野ミホが好きな映画、おすすめの映画を紹介

Drop's 中野ミホの「まほうの映画館」

2019/5/20

第十三回「泣いてもいいよ、頼っていいよ、また笑おう。ドント・ウォーリー」

こんにちは〜。
五月。気持ちのいい天気の日が続くとうれしいですね。
サンドイッチなど持ってピクニックしたい。芝生にごろ寝したい!
緑がキラキラして気分がいいなぁ。ボンヤリ。

 

はい、そんな今月はシャキッと新作映画!
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』や、『マイ・プライベート・アイダホ』の
ガス・ヴァン・サント監督の新作が公開ということで観に行ってきました。

『ドント・ウォーリー』(原題『Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot』)
2018年、アメリカの作品。監督はガス・ヴァン・サント。
出演はホアキン・フェニックス(リバー・フェニックスの弟!)、ルーニー・マーラ、ジョナ・ヒル、ジャック・ブラックなど。

2010年、59歳で他界した、アメリカ・オレゴン州ポートランドの風刺漫画家ジョン・キャラハンの実話なのです。この作品の企画が始まったのは20年ほど前。
ヴァン・サント監督の作品『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』に出演していた
ロビン・ウィリアムズが、すでに映画化権を獲得していたジョンの自伝
『Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot』の監督をしてくれないかと相談を持ちかけたのだそう!
ですが長年製作には至らず、ロビン・ウィリアムズが亡くなってしまった2014年に再び脚本が作られたそうです。そんなたくさんの人の情熱が詰まった作品。

ジョン・キャラハンはアルコールに依存する生活を送り、
ある夜、ともに泥酔した友人の運転する車で事故に遭ってしまいます。
なんとか一命を取り留めますが、胸から下が麻痺し、車いすでの生活を余儀なくされてしまいます。
突然のことのショックと混乱、苛立ちでますますお酒に溺れてしまう彼でしたが、
人との出会いや様々な出来事から、少しずつ前を向いていきます。
そして生涯の仕事となる、ブラックなユーモアにあふれた風刺漫画を描き始めます。
彼の生きた人生のお話。

 

うー、久しぶりに映画館で顔がベチャベチャになるくらい泣きました。。(ハンカチをかばんから取り出す余裕なし)
とても気持ちのいい映画だったな。よかったー。

ジョンは母親に捨てられて孤児として育ち、辛い子供時代を過ごします。
アルコール依存症になってしまい、そしてお酒が原因で事故に遭って一生歩けない体になってしまう。
こうやって聞くと可哀想だな、不幸な人生だなと思うかもしれないけど、なんていうかそういう劇的な描き方はあんまりされていない。
みんなが自然に笑ったり、怒ったり、ジョークを言ったり、悪態ついたり、踊ったりしている。
それがとっても良かったなぁ。

この映画に出てくる人達もそうだし、誰しもきっとあまり思い出したくない辛い過去とか、
心や体の問題とか、目には見えなくても、かかえてる。
だけど誰かと話をして、分かち合って、許したり、許されたり、抱きしめたりして
少しずつ毎日が明るくなってく。
それって勇気の要ることだし、めんどくさい時もあるかもしれないけど
すごく大切で、素晴らしいことだなぁと思った。
ジョンの場合は禁酒会に参加していろんな人と話をすること。

そして彼の行動力がすごい!
最初は酒びたりで、介護人にも乱暴な言葉を吐くし、自暴自棄になっていたけど
ちょっとずつ自分を見つめなおして、取り戻してく。過去ともちゃんと向き合う。
そして唯一動く手を使って風刺漫画を描くことに生きがいを見つける!
自信を持って売り込みに行ったりするのがすごいよー。
猛スピードで車いすをビュンビュン走らせて、溢れるアイディアでブラックなユーモアをどんどん描いていく。
なんにも恐れないパワーが満ち溢れてた。

そうそう、映画の公式ホームページに書いてあったヴァン・サント監督の言葉が印象的でした。
「アーティストが人生のどこかで始めた何かは、決して終わることがない。その強迫観念に取りつかれるということが、アーティストたる所以なんだ。ジョンの場合は、イラストを描き続けることが生きていく一番の理由となった。彼にとって、すべてのものはいつもイラストであり、風刺漫画だったんだ」。
なるほど、と思ったなぁ。体が不自由だとか、反対する人がいるとか、そんなことは全く関係ないんだよね。
そこに自分を突き動かすパワーがあれば、それが生きる理由になる。
そんな人はやっぱり輝いているよね。

ホアキン・フェニックスの笑顔がたまらなく良かったなぁ。
恋人のアヌーが病室にやってくるシーンや、禁酒会で初めて話を聞くシーン。
大人になってからなんか本当に、人の笑顔ってありがたいというか、すごい力があるんだと気づいた。
一瞬で心が動かされてしまうよね。
表情から感情が豊かに、自然にこぼれていて、すばらしかったです。
それにしてもルーニー・マーラ可愛すぎたなぁ……。
登場の瞬間からもう天使でした。当時のCAの制服とかかわいすぎる!

話が戻りますが、
自分も気持ちが不安定になってしまったり、突然泣きたくなってしまうことがたまにあって、
だけど誰かに頼ったり、助けを求めていいんだ。少し見方を変えて、落ち着いて。
そうすればきっと大丈夫。って思えました。
うー、何度も涙がでた。。

わかりやすい展開とか、説明とか、ガンバレ!みたいなメッセージ性もあんまりないと思うんだけど、
抱きしめてほしいところでちゃんと抱きしめてくれる。
少しかなしいけど、嬉しい、そんな映画でした。
キャッチコピーの、「世界は意外とやさしさであふれている。」っていうのが結構ぴったりきてたなぁ。
そしてエンドロールで流れるジョン本人の歌声がやさしくて、なんかおちゃめで、
きっと、結局はみんなにちゃーんと愛された人だったんだなぁと思いました。

泣いて、すっごく泣いて、外に出たらすっきりしてとても気分が良かった!
こうやって映画館で新しい作品を観て、
すごく心が震えて、どんな時でも私にはこの時間が絶対必要だなぁー。
なんて改めて思えました。映画って偉大だ。

そんな感じで五月病も吹き飛ばしていこー!
時間みつけてピクニックにもいこー。

ではまたね、バイバイ。

Drop's 中野ミホの「まほうの映画館」


『ドント・ウォーリー』(原題『Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot』)

監督: ガス・ヴァン・サント
2018年:アメリカ
順次公開中
http://www.dontworry-movie.com

映画『ドント・ウォーリー』本予告(5/3金公開)


Drop’s「毎日がラブソング」Music Video

ONE SONG「毎日がラブソング」弾き語りver.

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