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Rock is(ロックイズ)

hotspringのイノクチタカヒロがロックンロールのアウトサイダーを綴るコラム

hotspring イノクチタカヒロの「遭遇!アウトなやつら」

2018/7/23

第3回:お前に魔法をかけてやる!!!! 元祖ビジュアル系、趣味悪い黒人の変なおじさんだッッッッ!

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。

はい、元気ですかーー。夏ばてしてないかい。
俺、7月は弾き語りも合わせて13本もライブあって、毎日毎日ライブのことばっか考えて生活してたから、このコラムのことすっかり忘れてしまっていたよ、いかんいかん。
ほぼ2日に1回ライヴじゃん。年間100本以上ライブしてる人とか、大変だなあ。

さあ、今回誰紹介しよう……。前回、このコーナーの趣旨をほぼ無視して森田童子さんを紹介っていうか、俺の思い出を紹介してしまったからなあ。

今回はアウトまっしぐらな男がいいよなぁ。

よし、ご機嫌なやつを紹介しよう! アウトっていうか、なんか色々へんてこりんなこいつだ!

スクリーミン・ジェイ・ホーキンス

スクリーミン・ジェイ・ホーキンスだーーーー! わーーーーーーーーー。

この映像見てもらえばなんか色々変なのは一目瞭然だ!
なんやろね。この、鼻から生えてる骨と、ドクロの杖と、おどろおどろしい呪いみたいな歌は。変だよ。
「I PUT A SPELL ON YOU」って多分「お前に魔法をかけてやる」みたいな意味だと思うんだけど。

なんか、イノ調べによると、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスがライブしてる時に、当時同棲中の彼女がステージに上がって、部屋の鍵をポイッと捨てて投げキッスして去っていったらしい。
投げキッスして去っていく。って、なんか、昔のベタなドラマみたいでだせえと思っちゃうけど、まあ、1950年代の話だから実際むかしか。
とにかくスクリーミン・ジェイ・ホーキンスはその出来事が相当ショックだったらしい。
そんで、その憂鬱な気持ちを、金八先生に出て来たけんじろうの兄貴みたいに暗い部屋に籠ってこの名曲「I PUT A SPELL ON YOU」を完成させたらしい。
録音したとき、メンバー全員泥酔した状態だったみたい。だからこんな異様なテンションなのかね。ヤケクソ通り越して、悪魔的だ。

たぶんね、適当ですけど、パッと聴いた感じ、歌詞の内容は

「お前に魔法をかけてやる。
もいちど好きって聞かせてほしいKISSして髪を撫でて!KISSしてねぇ笑ってぇ!抱いて抱いて抱いて!アーン!OH NO HOLD ON ME 愛がなーい男ねぇーアーン!」

みたいなことを歌ってると思うんだ。
「あたしのこと好きになあれ。」みたいな。可愛いね。

そんで、嘘かホントか分からんけど、この、投げキッスして去っていったトレンディな女は、「I PUT A SPELL ON YOU」を発売したあと、ジェイ・ホーキンスの元に戻ってきたらしい。エピソードが中二っぽいし多分嘘だとは思うんだけどね。

「そして今度は俺のほうからフってやったのさ。」だって。中二だろこいつ。

 

スクリーミンさん、結構有名っていうか、ジム・ジャームッシュ監督初期作品の、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』って映画で、さっき紹介した「I PUT A SPELL ON YOU」が超かっこ良く流れるんだ。

ね、カッコいいよね。クールですよ。

俺も初めて『ストレンジャー・ザン・パラダイス』観たときに超クールに「I PUT A SPELL ON YOU」が流れたの聴いて

「わあああああ、なんか…よくわからんけど…カッコいい多分…。」

ってなったよね。

っていうか、ジム・ジャームッシュ映画ってそんな感想を抱くよね。

 

ほんで、スクリーミンさんに興味を持って、CD買って聴いたんだけど、そのなかにすっげえ変な歌がたくさん入ってたんだ。

これ、聴いてほしいんだけど、いいですか。はい!

なんじゃこりゃだよ。変な歌。

俺、これ聴いて思ったんだけど、「香港ー!IN香港ー!」って言ったあとに超テキトーな中国語らしき言葉を発してるじゃん。
これ、タモリの四カ国語麻雀ってもしかしたらここからきたのかなあ? とか思ったんだけど、どうですか。違いますか。

タモさん、ジャズに造詣が深いじゃないですか。だから、ジャズではないけど、この辺も当然聴いてそうだよな。

 

あとこの曲もいいかげんで好きだなあ。

「俺は、春でも夏でも秋でも冬でも、パリが好きだぁ!」

みたいなこと歌ってんのかね、違うかな。

そして、この曲も途中から謎のインチキチャイニーズ。ほんと中国語好きだなーこの人。俺、高校のときチョナン・カンみたいに学校の授業で韓国語勉強してたよ。中国語にすれば良かった。

 

あとね、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスに影響受けたミュージシャンで、スクリーミン・ロード・サッチって男がいて、こいつもかなり変わってるから、ちょっと紹介させてください。

ジャック・ザ・リッパー。かっこいいーーーーーー!! ジェイ・ホーキンスイズム、感じるね。客めっちゃ嫌がってるけど、江頭2:50みたいな存在だったのかね。

 

よし最後に、スクリーミン・ロード・サッチの大袈裟すぎるフェスの演出を観てお別れしよう!

鳩!!鳩!!女!!銃撃!!鳩!!サイコーだ!!Z級映画を観たような爽快感だ!!こんな馬鹿げたことが目の前で繰り広げられるの、観てみたいなぁ。

 

今回こんなもんでいいですかね。ちょっとね、ホントにツアーが忙しくて色々研究する時間が作れんかったばい。

次回はさらに踏み込んで、完璧にキッチー&GUYなイカれたミュージックを紹介するぜ!!

じゃあな、クソコラムの読者!!夏だからって、絶対、プールとか海とか行くなよ!!!このコラム読んでるやつにまさかそんなやついねえよな!?
お前らに許された夏行為は、ラジオ体操とか怪談とかだけだから!!毎朝早起きして、夜は稲川淳二のライブにいけええええええ!!!!!

万が一、海で調子こいてサングラスかけて半裸で笑ってる姿とかをインスタに投稿したら、呪い殺すぞ!よろしくな!!

 

I PUT A SPELL ON YOU だよ、またの!