平田ぱんだのロックンロールの話
第33話:僕たちの大好きなイギリスのロックンロール!
今回はついに、イギリスのロックンロールファーストアルバムの登場だ
僕たちの大好きなイギリスのロックンロール!
なんだかんだ言ったってやっぱイギリスでしょ!
ビートルズもストーンズもフーもキンクスもツェッペリンもTレックスもボウイもピストルズもクラッシュもコステロも、、僕らが大好きなのはいつだってイギリスのロックンロールだったはずだろう!?
80年代のロックンロールが他の年代と比べて格段に面白くないのはイギリスのロックンロールが元気ないからだ
2018年の現代と同じだ
80年代には圧倒的にイギリスのロックンロールが足りない!
もうちょっと言うとスターが足りない
ロックンロールスターが足りない!
パンクロック登場以降否定されてきたスターという概念!
でも僕らが好きなのはいつだってやっぱりロックンロールスターなのさ!
特にイギリスのロックンロールスターだ!
そして80年代末期に、ついに、登場するぞ!
みんなが待ち望んでたイギリスのロックンロールのスターが! ついについにあわられたぞ! 他とは全く違うやつらが!
やった!
そして1989年の4月に、最高のファーストアルバムを出した!
ということで今回紹介するロックンロールファーストアルバムは、
こいつだ!!!
ザ・ストーンローゼズの「the stone roses」
邦題 石と薔薇
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
ついに登場した、みんなが待ち望んだイギリスのロックンロールのスターのその最高のファーストアルバムが!
はっきり言ってベスト5入る
個人的に考えてもだし、歴史的に考えてもロックンロールファーストアルバムとしてもトップ5入るでしょ余裕でこれ
それくらい最高の完璧なロックンロールファーストアルバム
もう言っちゃうとストーンローゼズ自体より好きだもん僕このアルバム
バンドそのものよりもこのファーストアルバムの方が好き
ストーンローゼズ自体も好きだけどこのアルバムは仮にストーンローゼズのアルバムじゃなかったとしても好きだと思う
さてと、最高最高ばっか言ってても仕方ないからいつものようにもう何がそんなに最高なのか頑張って1曲目から紐解いていってしまおうか!
まずは1曲目!
アイワナビーアドアード
邦題 憧れられたい
数あるロックンロールファーストアルバムの歴史でも最も重要な1曲目のひとつだと思う
ストーンローゼズというバンドの語るべきすべてがここにある! と言っても過言じゃあない
僕はこの邦題である「憧れられたい」という文字列をレンタルCDショップで見た瞬間最高だということを確信したものだよ
最近のこのストーンローゼズのファーストアルバムの日本版CDにはこの邦題ついてないのはすごくわかってないと思う
今はどうか知らんけど10年前まではたしかにそうだった
僕があの日見たやつは89年の当時出た仕様のやつだったんだ
なんてこったい、僕はストーンローゼズのこれはアナログで1枚とCDを2枚持っているがそのどれにもこの最高の邦題が載ってないじゃないか
僕の持ってるアニバーサリーデラックスエディションになんて歌詞カードにすら「憧れられたい」なんて和訳はひと言も登場しない
崇拝されたいとか愛されたいとかいう風に訳されている
そんな馬鹿な、だ
アイワナビーアドアードの真の訳は「憧れられたい」以外ありえないだろ!
全くわかってないぜ
やはり昔の人の方が面白い
日本語の扱いに長けている
これはマジで心の底からそう思う
くそ、憧れられたいって邦題でちゃんと表記されてる当時のCDもしくはレーコドをいつか手に入れなくては、
あとついでに言っとくと90年代くらいに発売されたCDだとアルバム未収録のシングル曲エレファントストーンとフールズゴールドが勝手に付け加えられていてすごく邪道だと思う
Apple MUSICとかのやつでもやはり最後に勝手にフールズゴールドが足されてるのがデフォになってるくさい
やめろ!
そんなこと今すぐやめるんだ!
ストーンローゼズのファーストアルバム石と薔薇のラストナンバーはアイアむザレザレクション邦題「僕の復活」以外ありえないだろ!
あれで終わるから最高なんじゃないか
つーことで僕はまずこの出た当時に日本人の誰かがつけた最高の邦題である一曲目の「憧れられたい」と10曲目の「これだ!」とラストの「僕の復活!」この三大最高邦題を目撃したことによってこのアルバムを聴くことを決意したんだ
「なんて力強いんだ!」って思ってね
読んだだけですごく勇気が湧いたんだ
ここでひとつ少しだけ後悔していることは自分のバンドのアルバムのタイトルに「憧れられたい」とつけてしまったことかな
あれは若気の至りだったというか、些かテキトーすぎたか
なんせ憧れられたいという言葉好きすぎてね
少しやっちまった
今じゃ憧れられたいと検索するとボヘミアンズの方が多く出るようになってしまったじゃないか
なんてこったい
ほんのちょっとだけ悪いことをしたと思っているよ
邪魔してごめん
これはメジャーデビューということでなんか意味のあるタイトルをつけなさいと大人から命令されたからつけたんだ
本当は僕らのファーストアルバムの「アイワズジャパニーズキンクス」みたいにクソ意味ないけどなんとなくかっこいいタイトルを考えていたんだけどそれだとダメって言われてその時ちょうどロックンロールアイドルってキャッチフレーズで売られることになってたからここであの大好きな言葉をつけたら意味が通るっちゃ通るなって感じで
曲名についてるのもアルバムのタイトルと同じ曲名があったらなんかメジャーっぽくていいよねなんていう軽い気持ちでしかなかった
あの曲の歌詞はもうあったから完全な後付けだね
そんな軽い気持ちだったんだ
許してくれ
でも本家のCDには今やもうどこにも「憧れられたい」なんて載ってないから、いいか
「憧れられたい」はもうボヘミアンズのものだと開き直って話を進めよう
そんなこっちの話! ローゼズ関係なし!
とにかくこのローゼズのアイワナビーアドアードは最高だ
これ以上のアルバムのオープニングは考えられない
なんせゆっくり、ゆっくりと始まるんだ
まず喧騒的な音が鳴り始める
不穏といえば不穏だ
そこにマニのベースが鳴る
とてもシンプルで全然明るくないけど、何かが起こりそうなベースだ
マニのベースは不思議だ
特になんか難しいことや派手なことはやってないんだけどなんかいつだってイカすんだ
マニという人間が鳴っているのを感じる
それは「いい奴」って感じでもっというと「友達になりたい」って感じだ
よーするに「かっこいい」ってことだ
そこにレニのハイハットが入ってきてジョンスクワイヤのギターがちろりろリーンって入ってきた瞬間にもうストーンローゼズのサウンドが完成する
なぜか完成する
なぜか完成した!って気持ちになる
そしてそこまでがゆっくりですごい
およそ2分くらいある
ロッケンロール! 気合いでドン! みたいなムードは1ミリもない
このころのイギリスの音楽シーンはレイブカルチャーというやつが全盛で当時新種のドラッグであるエクスタシーっていうのが流行っててひと言でいうとみんなのこと無条件で大好きになっちゃうっていう効果のやつらしくてそれをやりながらみんなで集まってハウスミュージックとかの無機質なビートで踊りまくってハッピーになろうって感じだったらしい
それが60年代中期のサマーオブラブっぽいぞってことでセカンドサマーオブラブとか言われていたらしい
でイギリスの北の方ってもともとノーザンソウルとかっつってレアなソウルとかのブラックミュージックかけてモッズにダンスしようみたいなDJ文化もあったりもした流れもあってか北の工業都市マンチェスターではそれはもうそういう感じがすごくなっちゃってマッドチェスターとか言う名前のムーブメントにまでなっちゃって代表的なバンドをあげるとスミスとかニューオーダーに始まってハッピーマンデーズとかシャーラタンズとかみたいな感じでもうとにかくロックとダンスのビートを合わせたバンドが盛り沢山でとにかくすごいことになっていたらしい
そんな中からストーンローゼズも飛び出したからいわゆる気合いでロール! みたいなムードはないのだこのアルバムには
でも気合いは入っているよ
それはこの歌をきけばわかる
The Stone Roses – I Wanna Be Adored
そうだ、ストーンローゼズは他の3人の楽器隊が織りなすグルーブにボーカルのイアンブラウンが最高の言葉が混ぜ込まれるところに真の魅力があるという説も僕の中であるときがあるほどだ
セックスピストルズと同じだ
もうイアンブラウンこそがストーンローゼズだと言ってもいい時が10年に一度くらいはあるくらいだ
そしてイアンブラウンはライブ映像などをみるとわかることだが、けっこーなかなか歌が下手だ
多分売れたロックバンド史上一番下手なんじゃないだろうか
ローゼズの場合はピストルズとかみたいに気合いでオラーって感じじゃなくてもっと60年代的なメロディアスなものだからそれが浮き立つ
歌なんかうまい必要はない、むしろ下手な方がかっこいいっていう新たな価値観はセックスピストルズのジョニーロットンがわざと過剰に崩して歌ってみせたことにより確立されたがイアンブラウンの場合は、ちょっと違う、普通に下手だ、ライブだとマジ下手だ、フジロックで再結成した最初の時は目の前でストーンローゼズが演奏してるってだけで興奮してそれどころではなかったがその後ソニックマニアで来日した時見たらマジ下手で途中で見るのやめたっていうかあれはイアンがどうこう以前にバンド自体もクソだった、絶対練習してないって感じだった、こいつら舐めてんなって思った
まあそんな昔話はいいや
でもローゼズにはイアンブラウンのボーカルが一番はまっていると思うんだ
これは間違いないと思うんだ
ローゼズのサウンドに特別感のためには絶対にイアンブラウンのそのフローとリリックスとアティテュードが必要だ
なんせこの歌の歌詞はこうだ
アイドントハフトゥセルマイソウル
魂を売る必要なんかない
ヒーズオールレディインミー
彼ならとっくに俺の中にある
アイワナビーアドアード
憧れられたい
たったそれだけだ!
でもなんてすごい歌詞なんだ!
感動的ですらある
パンク登場以降かっこいいとされてこなかった「売れる」ということ
ローゼズはそのパンク精神によってその価値観を逆転させた!
ストーンローゼズは最初からロックンロールスターになるつもりだった!
それも同時代のアメリカの名前が似てるバンド「ガンズアンドローゼズ」みたいな前時代的な手垢のつきまくったダサい振る舞いのイモバンドとは違うやり方で、あくまでも斜に構えて、ヘラヘラとしながら、全く新しいスターの形を目指した!
それは近所のイケてる兄ちゃんでいてスター! という全く新しい価値観!
イケてるってところが重要だ
流行に敏感でかっこいいことたくさん教えてくれる近所の兄ちゃんがロックンロールスターという新機軸!
ストーンローゼズはそこがかっこいい!
売れるのはカッコ悪いという価値観ははっきり言って現代にも生き残ってるが、だが売れてたってかっこいい奴らはかっこいいってことはもうわかってる
同じ売れまくっててもクイーンとかキッスとかだとダサいけど、ビートルズとかストーンズは売れまくっててもカッコよかったはずだろう?! 思い出すんだ!
パンクの精神と売れまくると言う矛盾を同時に混在させる!
そんな新機軸なやり方を最初に見つけたバンドがストーンローゼズだったはずだ!
ちげえねえ
とにかく全てはこのアイワナビーアドアード、憧れられたいから始まった!
ロックンロールの可能性がまたひとつ広がった!
ちげえねえ
2曲目!
シーバングざドラムス!
あの子がドラムを叩いたら! もうそこには未来しか広がらない!
あの子がドラムを打ち鳴らしたら! 全てが古くなっていく! 新しい何かが始まりまくる!
絶対にそうだ! そうでなくてはダメだ!
なんて正しいファーストアルバムの2曲目だろうか
そしてこの歌はレニのドラムによって極まっている
はっきり言ってレニのドラムは最高だ
最高に好きだ
レニのドラムはイギリスのロックミュージック史の数少ない称号である「歌うドラムであること」に届いている
ドラムはリズム楽器だ、音階はほとんどない、だが、時にメロディアスを感じさせるドラマーがいる!
そう、ロック史に残る売れっ子バンドには必ず最高の「歌うドラム」がいる!
それはリンゴスターでありキースムーンでありジョンボーナムであるわけだが
そんな頂点の中のひとりだレニは
レニこそがストーンローゼズだと言ってもいい日が10年に一度くらいはあるほどだ
ストーンローゼズの多幸感の源にあるのは確実にレニのメロディアスなドラムだ!
どうしてだかはわからないけどなんとなくそうなのだ! そうだって思えるのだ!
そしてレニは実際にもハモりコーラスハーモニーのその全てを請け負っている、ドラムを叩きながら
イアンの不安定な歌もレニのコーラスが豪勢にしてくれるから安心だ!
ある意味このバンドで一番音楽の才能があるような気がするほどだけどローゼズ解散以降の活動で最も成功できなかったメンバーであると言うのは悲しい話だ
3曲目
ウォーターフォール
ここでもう早くもチルタイム
ゆったりとした60年代的サイケデリックなイキフンナンバーの登場だ
1曲目2曲目であれだけアゲアゲにしといてもう休み時間かよ、なんて思わせといて、どんどん展開が、おおお、おおおおー!ってなってそのまま終わっていく
ローゼズはこう言うゆったりまったりのチル具合とやる気満々の加減を同じところに収める演奏に長けていると思う
つまるところが基本的に元気な人たちなんだと思う
4曲目
ドントストップ
これまた60年代風サイケデリックナンバーでチルタイム続行かと思わせておいてこれは実は3曲目を逆再生させたものに違う歌を乗っけて新しい曲だと言い張っていると言う新機軸である
なんと言う発想だ!
60年代的サイケデリック感を出すのに逆再生の音色効果を使うことは珍しいことでもなんでもないが前のトラックをそのまままるまる逆再生したものに新たに歌詞をつけて歌って新しい曲ですなんて話は聞いたことがない
これを真似したら1曲できたら2曲できたのと同じになってしまうじゃないか! ものすごく悪くいうと手抜きだ手抜き!
真似してもかっこよくないけどこれを4曲目にファーストアルバムでやったと言うことがかっこいい
ローゼズは本当ににかっこいい奴らだ
真の不良だ
5曲目
バイバイバッドマン
A面ラストナンバー!
ここにきて急にもろ60年代フレーバー溢れるフォークカントリー系のポップテイストナンバーが登場だ
そうローゼズは80年代的ダンスビートと60年代のバーズとかのフォークロックテイストを混ぜたスタイルがウリ! みたいになんとなくなっているけどこのアルバムにはそんな要素は実はそんな強くない
むしろオールドロックテイストの方が強い気すらする
だからメンバー的にはもっと革新的なアルバムが作りたかった、60年代的なものに寄り過ぎた、みたいな反省が一応あるらしいけど
全然そんなことはないと思う
これで絶対良かったと思う
B面
1曲目
エリザベスマイディア
サイモン&ガーファンクルもカバーしてたトラディショナルフォークナンバーの替え歌、だけどオリジナルと言い張っているらしい
著作権はないものなので別にオッケーっちゃオッケーらしい
エリザベス女王を茶化すみたいな感覚って日本人にはどういう感じなのか全然わかんないからなんでこんな地味な弾き語り系ナンバーがB面1曲目なのかよくわかんない
邪魔ですらある
2曲目
シュガースパンシスター
ローゼズの楽曲は基本的にイアンブラウンとジョンスクワイアの共作ってことになってるけどどっちかっつーとオールドロック趣味野郎であるのジョンの意向が強い気がする
メンバーの音楽的趣味を分けるとイアンとマニがオールドロックももちろん好きだけど他にもファンクやレゲエ、流行りのヒップホップなんかも大好きだったっていう割と流行りに敏感なヒップな連中でレニがハードロック野郎でジョンがオールドロック野郎だったって対比だったらしい
あくまで大雑把に言うとだけど
その謎の混在っぷりが新しくて古臭いというフィーリングのグルーヴを作り出していたとかいないとか
つーかやっぱここで重要になるのがイアンブラウンの歌い方なんだけどさ
どんな曲でもこの感じだからきっと彼の独自フローなんだと思うんだけどなんでこんな中国語みたいに聞こえるんだろうか
僕が何言ってるかわかりますか?
僕にはそう聞こえるんだどうしても
イアンブラウンの歌は英語だけど中国語っぽく聞こえる
彼がブルースリーが大好きだったとかいうのとは関係があるのか?
知らん
でもイアンブラウンの歌い方のノリってすごく個性的でローゼズの特別性に関係してると思う
こういうそんなに重要じゃないメロディー楽曲聴くと特にそう思う
3曲目
メイドオブストーン
このアルバムからのファーストシングル
つまりリード曲ってこった
バンドの一押し楽曲であることは間違いないな
これが一番80年代のマンチェスターっぽい
僕は80年代の外国のロックを聴き始めたときは流行ってるのも流行ってるのも好きじゃなかったからこの曲はこのアルバムである意味一番好きじゃなかったけど今聴くとサイモン&ガーファンクル的なメロディーな感じもどっかして特別感があるから許してやろう
バーズだのサイモン&ガーファンクルだのいわゆるフォークロックの当時としては絶対にイケてないやつの感じを引っ張り出してきてるあたりがストーンローゼズのクソなところでもあり面白いところでもあるはずだ
ヒップなことだけが必ずしも正解ではないということだ
イケてるのとダサいのを同時にやることが勝利への道だ
でもそれは奇跡のバランスでしかないので結局はイアンブラウンとジョンスクワイアのという対照的な二人が出会ってそこにレニとマニという最高のリズム隊がたまたま結成されたのがストーンローゼズであってつまり至極真っ当なロックンロールバンドなのだということである
奇跡のバランスの4人が揃っているのである
ほとんどビートルズなのである
そして次の世代のストーンズになれたはずのなのだけれど色々な事情で結果ストーンローゼズはそれになれなかった
でもこの最高のファーストアルバムがあるからいいのである
このアルバムに入ってないシングルのエレファントストーンやフールズゴールド、ワンラブとかも最高だ
5年後に出るちょっとハードロック色が強いセカンドアルバムも最高とまでは言わないけどやっぱ曲単体でピックアップすれば最高だ
べギングユーとかそればっか再生してたよ若い頃は
あれなんかほんとツェッペリンなんか目じゃないって感じがする
そうさストーンローゼズの方が最高なんだ
ボーカル込みでレッドツェッペリンの八百倍ストーンローゼズの方がいいに決まってる
少なくとも僕の中では
本物のビッグバンドになれなかったのが残念すぎるとリアルタイムじゃない僕でも心から思うよ
なれなかったからこのファーストアルバムがすげえ輝いてるという説もあるというかほとんどそれだと思う
でもセカンドアルバムは出せてよかったと思う
4曲目
シュートダウン
そして感動のクライマックスへ向けてここで再びチルだ
そうだ落ち着け!
落ち着くんだ!
ストーンローゼズの織り成すこの独自の間に酔うんだ!
いいな!
ある意味こういう時が一番ローゼズを感じる
ロックンロールが気合いでドンだなんてもう古いんだ
新しい扉は今にももう開こうとしているんだ
焦るこたあない
もうわかってるんだ
わかっていたんだろう?
アイドラブトゥドゥイットアンドユーのう
ユーブオールウェイズはどイットカミング
そうさ!
ここまできたらもう僕らはわかっている
わかってないやつはわかってないふりをしているだけさ!
5曲目
ディス イズ ザ ワン
邦題 これだ!
The Stone Roses – This Is the One (Audio)
そう、もうわかっていた
そうさジョンスクワイアの奏でるこの傑作ギターアルペジオが鳴り響く頃にはもういつだって僕らは気づいている
ずっと前からわかっていたってことに!
これだ!ってことに!!!
これだ! これだ! これだ! これだ!
彼女と僕が、待ち望んでいたのは
これだ! これだ! これだ! これだ! これだ!
過去から、未来にかけて、未来を超えて永劫、ずっと、ずっとだ
これだ! これだ! これだ! これだ!
ずっとこれだった! これだった!
これだ! これだ! これだ! これだーーーーーーーーーーー!!!
これだ!!!
完
6曲目
アイ アム ザ レザレクション
邦題 僕の復活
これだ!ってことに気づいてしまった僕たちにはもう怖いものなんか何もない!
レニのぶっ叩くスタックスなビートにのっかって僕らはもう進まなければならない
前にしか進みたくない!
つまるところが、さよならしなければならない
例えばわかってないやつらと、例えば古くなった価値観と、例えば昔愛してた人と、さよならしなければならないんだ!
これぞ僕の復活!
僕らは何度だってやり直せる!
アイアムザレザレクション! アイアムざライフ!
さようなら!
僕たちは生きていくことを選ぶ! 進んでいくことを選ぶ! さようなら! さようならー!
からの、門出を祝うかのごときストーンローゼズのすべてから解放されたような圧倒的なジャムフィーリングセッション演奏がはじまる!
もう怖いものなんかない! やりたい放題だ! やっていいんだ! その方がいいんだ! 僕は自由! えーい、やれやれやれやれーやっちまえーい!
決定的に! 徹底的に! やっちまえーい!
こうしてこのアルバムを通して聴き終えた時、いつだって僕たちは復活してしまうのです
全てを前に進めるのです
ロックンロールファーストアルバムの歴史においてこれほどの完璧なラストは未だかつてなかったことでしょうし個人的にもいまだにこれを超えるロックンロールファーストアルバムのラストはございませんな僕の知る限りはですが
圧倒的です
これしかないって感じです
なんて完璧で美しいロックンロールファーストアルバムなんだ
言うことなし! はなまる満点!
この後にフールズゴールドがあるなんて蛇足でしかない
今すぐ取り外すべきだ
フールズゴールド自体はちょーかっこいいけどね単体作としては
つーことでこのアルバムはファーストアルバムとして頭からケツまで完璧すぎる
そしてこのアルバムをきっかけにして低迷していたイギリスのロックンロールは少しずつ息を吹き返し、その影響をもろにうけ、ついにあのビートルズ以来とも呼べるビッグバンドが登場! という流れになるらしい
一応イギリスのロックンロールは大まかに
いつの時代も必要なのは良くも悪くもスターなんだ
ピストルズもローゼズも一切媚びつかないでパンク精神を維持したままあくまでも商品としてのサウンドを目指したファーストアルバムを作ったのが偉い
でもどっちも本当のスターにはなれなくて真似した後続たちがスターになってしまうあたりが開拓者の悲哀か
つーことで80年代も後半になってようやくブルーハーツ! ストーンローゼズ! と僕の好きなのがようやくちらほら出てきたぞ!
どっちもスターなのがいい! 売れているのがいい!
あとはロックを生んだ国アメリカがスターを輩出せねばならんな!
もうガンズがいるじゃんって?
馬鹿野郎! あんな前時代的ハードロックバンドにロックの未来を渡せるか!
ということで次回はアメリカのあいつらのロックンロールファーストアルバムの登場だ!
でも実は別にそんなに好きじゃないから、どうしよう
また別のとくっつけて2枚組にするか
しらん
つーことでまた来月
バハハイ