THE BOHEMIANSの平田ぱんだがロックンロールのレコードを紹介するコーナーです。

平田ぱんだのロックンロールの話

2019/7/3

第43回:THE STROKES『IS THIS IT』

ストロークスのことを書く! 今日こそ短く済ます! 今回紹介するロックンロールファーストアルバムは、コイツだ!

THE STROKESの『IS THIS IT』だ!!!

早速1曲目から話!

A面1曲目!「Is This It」!

直訳すると「これ?」。「これですか?」と丁寧語の方が合ってるのかな? だが疑問形なのに正式表記では「はてなマーク」はついてねえ。「そのほうがクールだと思ったから」だそうだ。そういうところがストロークスっぽいっちゃぽいな。田舎臭くなくてさ。

そうストロークスはクール。これをまず書いておく・クールとは所謂「ど根性」とかの汗臭いかっこよさとは真逆の魅力。これは間違いなくストロークスがロックンロールに持ち込み定着させた革命のひとつ。「ロックンロール・スター」としての立場からね。よう覚えとけ。そう、「ロックンロール・スター」なんだ。僕の大好きな、あの、ね。そこが他のクールぶっただけのクソバンドどもとの明確な差。

とにかくストロークスは売れた。このファーストアルバムなんかイギリスだけで100万枚売れた、みたい。イギリスでの100万枚はかなりの数だ、そうだ。世界第2位のミュージックマーケットを誇る我が国、日本での100万枚とは意味が違う、らしい。しかも時は2001年、ロックンロールど不毛の時代に受け散らかしてしまったから「ロックの救世主、現る!」みたいな扱いまでも受けてしまったらしい。

だからストロークス自身、相当、戸惑って、こんなタイトルのファーストアルバムをリリースして、1曲目もこのタイトルの曲にしたらしい、あえて。全然、そんなロックスターとかなるつもりじゃなかったみたいだから、ストロークス自身は。「いや、滅茶苦茶かっこいいのは自分らでも100パーセント認めるけど、でも、ロックンロールの救世主とかロックンロールの未来、だとか言われる音楽がこれ? ほんとにこれでいいの?」って感じだったらしい。絶対的に万人共通系の流行りの、どメジャーサウンドじゃないもんね、ストロークスって。それにならないようにと断固してるってくらいの、強固な態度のサウンドだ。

だから僕もまだ10代の時分に聴いた時は、随分と戸惑ったもんだよ。当時雑誌やネットなどで散々「ついに現れた!この時代のロックンロール・スター・ヒーロー救世主バンドが!」と書かれてるもんだから、どんなもんかとTSUTAYAでレンタルしてきた(この当時は洋楽が3ヶ月経ったら、レンタルリリースされていたことを思い出す。その後すぐに洋楽が1年待たないとレンタル解禁されなくなった。今はどうか知らない、ただのおもひで話です)。

ほいでCDプレイヤーに入れて再生ボタンを押して、まず思ったことは、「これ?」だったな。もうちょっと言うと、「なにこれ?」かな。いや、だって、そうでしょ、「しょぼ」って思うでしょ、当時の日本の10代の耳じゃ。当時の流行の音楽って隙間埋めまくりの、密度たっぷりミックス音楽が基本だったじゃん。それらと比べるとストロークスのサウンドってスッカスカだもんね、隙間ありたい放題。だからもう意味わかんないどころじゃなかった。「なんでこんな風にしたの?」レベル。あの頃、僕の耳はあまりにもJ-POPに毒されていた。音圧地獄の派手なサウンドに慣らされ過ぎてたんだ。ストロークスのクールなスカスカサウンドへの理解の尺度なんか持ち合わせているわけがなかったのさ。これが日本の当時のキッズの正しい反応だったはず。僕は嘘をつくのが苦手だ。当時の正直を基にした言葉だ、これは。

まあ当時ストロークス聴こうと思った時点で、なかなかアンテナあげてはいたんだな、とは思うけどね。そんな音楽鼓膜状況世界だったもんだから、ストロークスのこの1曲目にしてアルバムタイトルでもある「IS THIS IT」はバンド側からの皮肉めいた意味も内包していることは疑いようもないはず。「ほんと、わかってんの? これでいいの?」って感じ。僕はもうわかるよ。鬼クソかっこいいよ。

だから僕はストロークスのファーストアルバムを2枚持ってる。1枚は当時、地元山形のブックオフで950円で買ったCD。もう1枚は東京のディスクユニオンで買ったアナログだ。「5曲目の“サムデイ”が音飛びします。だからたった3000円で売ります」って注意書きがされてて、「サムデイ」がまともに聴けないストロークスのファーストアルバムなんか意味ねえわ、って一瞬思ったけど、ジャケのデザインがなんと当時のステンドグラス調(?)のやつだったから、ジャケだけでも買う価値ありだって思って買って帰って聴いてみたら、全然「サムデイ」、普通に聴けるでやんの、ラララララララッキーって思ったね! 店員さんのレコードプレイヤーに難があったんでないの? と思ったおもひでを長々と語る。

なんだじゃあ中古でしか買ってねえじゃねえか! 馬鹿野郎、ストロークスに金いかねえだろ、中古じゃよ! でもストロークスに今さら僕からの金なんかいらないっしょ。つーかセカンドとサードとフィフスは発売日に新品で買ったんだから、許されるんだ!(フォースはユニオンで中古で買いました、アナログを)。

ストロークスが今日もしもマックのハンバーガーを食ったとしたら、その金は僕があの日払った金さ! きっとそうさ!ってことで10年かそこらぶりにアナログでストロークスのファーストを本気で聴いてみたら、この1曲目の最初のドラムの音だけでかっこよすぎて涙出た。バスドラの音ひとつひとつが涙を出させようとしてくるように録音してるんじゃないか? みたいなくらいだった。なんだこれでよかったのか。これだけでよかったのかよう!ってな。イズディスイット、イズディスイット、これ? これですか? そうです、これです。これです!

A面2曲目!「The Modern Age」!

「ザ・モダン・エイジ」て! かっこつけすぎだろ。そしてその通りすぎるのがにくい。にっく! にっく! にっく! にっくい。それだけが全て、ストロークスは。だから売れた。だって聴けよ、このサウンド、歌唱、もろヴェルヴェット・アンダーグラウンドもといルー・リードじゃん! ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、パンクの始祖、所謂、売れ線じゃないサウンドの基礎。かっこよさだけで構成された理想。アンダーグラウンドの元。なんでここの連載でファーストアルバム扱わなかったのか謎。ロックの目指すべき場所。重要、ずっと、ずっと。

まあストロークスがそう言われるのはあんま好きじゃないみたいだけど。いや、真似してるのは認めるけど、俺らの方がカッケーし、そもそも他のアングラ・ニョーヨーカーの先達なんかより、俺らの方が曲いいから!って主張らしい。俺なりの解釈で記すとだけど。これはテレヴィジョンと比較された時に言った弁だったかな? そうストロークスはニューヨーク出身なんだ。都会もんってこと!

このアルバム2曲目の「モダン・エイジ」を収録したデモテープを外国イギリスの名門ロックンロール・インディー・レーベル「ラフトレード」に送ってみたら即デビューが決まってしまい、そのままそれがファーストシングルとして発売されて、イギリス中でバカ売れ!って流れらしいが、だが、そもそもはアメリカ最大の都市ニューヨークの若者たちだったんだ。

だから多分元々はヴェルベット・アンダーグラウンドから脈々と続くニューヨーク・アンダーグラウンド・パンク・ヒーローの一部になりたいくらいの感じだったのかもしんないんだけど、時はロックンロール不毛の2000年代初頭、「ラジオ頭」や「コールド遊び」みたいな名前の、ロックのロの字までしかないような奴らが幅を利かせてたようなロック状況だったみたいだから、必要以上に受け入れられてしまい、祭り上げられてしまったらしい。

だからこそ『IS THIS IT』なんてタイトルつけるに至ったんだろうが、まあ仕方ねえさ。ストロークスは、なんてったってかっこいいからな。ほんとかっこいいだけだ。凄いだとか楽しいだとか激しいだとかタイフーンだとか花丸満点だとか、そんな余計は微塵もなく、ただただかっこいいんだ。かっこよすぎるという罪。ストロークス無駄なさすぎ。加えてルックスよすぎ。ルックスまでかっこいいは流石にやりすぎっしょ。しかもクールに。そもそもで、ルックスよすぎ。にくいねー。にっくにっくにっくにっく、にっくいねー! そりゃ売れるわ

あのサウンド聴いて、「さてさてどんな奴らが鳴らしてるんだあ?」って見てみたらあんな奴らじゃなあ? 正にTHEイケメン5人組! 世界最大の経済軍事力誇るアメリカの東の頂点都市ニューヨークの5人の若者! ルックスよし、ファッションよし、ミュージックセンス抜群。その上、全員、実家がお金持ち! 日本の人気少女漫画『花より男子』の「F4」もビックリ! こんなん、勝てるわけがねえさ!

そして5人並んで立ってる姿は完璧だけど、ひとり一人よく見ると、そこまで言うほど究極のイケメンではないっていうバランスも極限でしかない! メンバー紹介を軽くしようか。

まずドラムのファブ(ファブリツィオ・モレッティ)!

普通だ! 顔もスタイルも服装もイケメンには違いないが、普通だ! だがこいつの叩くドラムはそれが全ての良の方向に向いている。イケメンの叩く普通のドラムでなくてはストロークスのサウンドの根幹は担えない! まるで機械みてえだ! 正確無比! とはこのこと! ほんとストロークスみてえなドラムだ!

次! ベース、ニコライ(ニコライ・フレイチュア)!

お前だけなんかゴツイな、顔が。身長もたけえし。だからこそ一枚岩の様な信頼できるベースを弾きそうなやつだ! ちげえねえ。こいつは任せていい奴だ、きっと。目的、ゴールのために自分を殺せる奴だ、きっと。最高のベースてのはいつだってそんな奴のはずだ、ちげえねえ。しかもこいつストロークスのオリジナルメンバーらしいぞ。ボーカルのジュリアンのバンド内最初の友達? つまりRCサクセションと同じってこと? 信頼度大。やっぱベースとボーカルは友達じゃなくちゃな!

次! ギター、ニック(ニック・ヴァレンシ)!

イケメン。ただ単にイケメン。ファッションセンス、申し分なし。ギタープレイ、メロディアス。立ち姿、クール。比の打ち所、無し。一生ベシャリたくなし、イケメンだから。イケメン、好き。でも苦手。でもニックは根本的に好みじゃないかもしんまいかな、見た目。友達にはなりたい。キスまでいける。ちんちん舐めてって言われたら、うーん、バッチリ酔っ払ってたら、もしかしたら、かな。そんな感じ。

もうひとりのギター! アルバート・ハモンドJr.!

「カルフォルニアの青い空」の超ヒットで知られる70年代のビッグ・シンガーソングライター「アルバート・ハモンド」の息子! 父ちゃんとは仲良いし、尊敬もしてて、なんなら誇りに思ってるほどの間柄らしいから。そのことには触れてもらって全然オッケーらしい。ストロークスはこいつのギターが必需。ストロークスって言われて思い浮かぶサウンドの代名詞である、あの禁欲的なまでのフレーズの反復。一分のズレもなく鳴らす、あの縦のギタース・トローク加減は、正にストロークス! 名は体を表すとはこのことか! だからアルバート・ハモンドJr.はエレキギターを胸の位置で構える。ニックは腰のあたりまで垂らして弾く。ギターがふたりいる! ストロークスにはかっこいいエレキギター担当者がふたりもいるんだぞう! ふっふっふ、どうだ、ふっふっふ、どうだ!

そしてラスト、この人、ボーカル、ジュリアン・カサブランカス!

中心人物。イエーい! ジュリアン大好き。

あえてそれだけで済ますぜ。まあちょっとこのファーストアルバムのCDの裏ジャケのジュリアンのポーズを見てくれよ。あれだ。あれこそがジュリアンだ。決定的。そういうことだ。つーことでメンバー紹介なんぞに終始するのはここまで。さっさと次の曲へ話題を移さねえとな! 今日は短く済ますんだ! ストロークスみたく一部の無駄もなくクールに行くぜ!

A面3曲目!「Soma」!

サマ! 名前かな? NANA! みたいなもんかな? いうことはまたもや「かっこいいな」だけだ。クールだ。この曲はとてもストロークスっぽい。セカンドアルバムに入っていてもおかしくないくらいストロークスなナンバーだ。セカンドアルバム『ルーム・オン・ファイア』はストロークス・サウンドをさらに突き詰めた様な、ストロークスでしかないって感じのアルバムだからね。だから初心者はこのファーストアルバムを聴くよりもセカンドアルバムを聴くことをオススメするね。

ストロークスって聴いて真っ先に頭に浮かべるサウンドはファーストよりもあっちだ。まずセカンドアルバムの2曲目の「Reptilia」を聴いて、ストロークス好きって思わないんなら、好きになる才能はないと思う。

ブルース感じないタイプの、都会感もろだしのソリッドトンガリ縦ノリ系サウンド。圧倒的フレーズの反復の嵐。これって実際メンバーやってて楽しいの?って心配したくなるほどの、もろストロークスみたいなサウンドがこの3曲目……とか書いてるとまた長くなるから、次!

A面4曲目!「Barely Legal」!

これももろストロークスって感じのサウンドのやつ。さっきと同じ曲が始まったんじゃないかってくらいに。こういうの普通は離すけど、あえて並べて、しかもアルバムの前半に2曲配置するあたりがストロークスっぽいって言えなくもない。ちなみ作詞作曲担当ボーカルのジュリアンの一番のお気に入り曲だそうです。

あと余談ですが僕の所属バンドの代表曲「THE ROBELETS」って曲とサビのメロディがもろ被りしてます。あの曲はうちのギターの人が作ったんですけど、本人曰く「断じてパクってはいない」だそうです。たまたまらしいです。でも「ストロークスっぽいサウンドで日本のマーケットでも受け入れられるような、ポップでキャッチーなメロディの楽曲」って感じのイメージで作ったはずなので、似てしまっても無理はないですよね。でも彼は別にストロークスのファンってわけではないので、被ってても気づかなかったらしいです。

つまるところが、ストロークスって何気にメロディがポップなんだってことだよな。明らかに商業音楽に背を向けてる姿勢だけど、ギリギリ商業ポップスになっちゃわないくらいの絶妙なラインでメロディがポップ。演奏が、あえてああいう簡素な感じにしてるから、ポップさがわかりづらいけどね。

A面5曲目!「Someday」!

代表曲のひとつ。これはほんといいっすよね。初めて聴いた時「この曲、なんかのパクリ?」ってくらいソッコー耳に馴染んだもん。普遍性がぱねえって話。ストロークスって色々魅力を語られてるけど、なんやかんや単純に曲がいいんだよな。ルックスとセンスと曲がいい。そりゃ時代をリードするグループになるわ。

The Strokes - Someday (Official Music Video)

2001年以降「ガレージ・ロックンロール・リヴァイバル」とか呼ばれた、世界的なプチ・ロックンロール黄金時代みたいなムーブメントの状況になって、ロックンロール大好きっ子な僕なんかしたら、毎月毎月青田買いみたいに、新しいロックンロールバンドが売り出されて、最高に楽しい日々だったんだけど、それのきっかけになったのがこのストロークスのブレイクらしいからね。正確にはイギリスで2001年の夏頃にストロークスのファーストアルバムとホワイト・ストライプスのサードアルバムがバカ売れしたことがきっかけらしい。GLAYとラルク! オアシスとブラー! みたいにロックムーブメントにはふたつのバンドのブレイクが必要だから、正しいね。

でもストロークスだけでもムーブメント起きたんじゃないかな。ホワイト・ストライプスだけじゃ起きなかったと思うけど。ストロークスの5人が並んで立っているあの姿を見てると、そう思える。だってみんなが待ち望んだロックンロール・スター・バンドそのものじゃないか、あの立ち姿は。5人並んで立っているだけで、完璧にかっこいい。そりゃムーブメントも起こるわ。

で、ここまでがA面。えーー面で恋をしーて! ウーインクのマシンガンで! 僕の胸撃ち抜いてよー! 大瀧詠一!

つーことでB面。

B面1曲目!「Alone, Together」!

マイナー調で低くて落ち着いたやつとがなりたてまくるジュリアンのボーカルが二種類楽しめるストロークスって感じのクールナンバー。ストロークスのファーストはB面の方が激しいという「尻上がりスタイル」で好感度高いです。僕も尻上がりなんで、基本。気が合いますね。つーかほんとジュリアンのボーカルスタイルって、アホほどがなりたてるよね。何をそんなにってくらいに。そのクールなバンドサウンドとは真逆の歌唱。全然クールじゃない。そこがいい。正にギャップロック。

そこが影響元のルー・リードと違うといえば、違う。ルー・リードって声特別かっこいいってわけでもないけどジュリアンの声はマジでかっこいい。ほんと選ばれし者の声してるって思うわ。そりゃ時代を制するバンドにもなるわ、ストロークス。売れる、売れないを決めんのは、結局はボーカルだからな。やったね!

B面2曲目!「Last Nite」!

00年代を代表するロックンロール・アンセムのひとつ。モータウンレコードの専属バックバンド「ファンク・ブラザーズ」の伝説のベーシスト「ジェームス・ジェマーソン」が発明したとされる「でっでっでーっでっでっででー」の、あのビートを使用した系楽曲。00年代にこのビートを使用してロックンロール・アンセムになったナンバーには、ジェットの「アー・ユー・ゴナ・ビー・マイ・ガール」もあるな。

つーか、このビート使ってよくない曲って聴いたことないかも。僕が日本のガールズ・ポップス・ナンバーで最も好きな気がする「MajiでKoiする5秒前」もこれだしな。MK5! MK5! やったね!

The Strokes - Last Nite

B面3曲目!「Hard to Explain」!

もう正にこれぞストロークス!って感じのやつ。禁欲的なまでに反復されるエイトビートフレーズの静と動の緩急による完璧な調べ。ていうか逆に難しいよな、多分これ。ストロークスのサウンドは無駄を省きに省いた究極の詰め詰めサウンドだから、誰にでも簡単にできるけど、ストロークスみたいにかっこよくやるのは、誰にでもはできないよな。つまりごまかし一切なしって話。なんつーか、メタル的でもあるよな、ここまでカッチカチだと。

そー言えば、メタル好きでもあるんだっけか? 僕メタルに詳しくないけど、アナクルーシスってメタルバンドが好きって、どっかで言ってたよ、ストロークス。だから聴いてみたら、かっこよかった。でもメタルは1曲聴く分には世界一最高だけど、3曲聴いたら飽きるから、僕は好んでは聴かない。この先も。

80年代野郎でもあるよな、ストロークスっていうかジュリアンが。ソロ・ファーストアルバム『Phrazes For The Young』とか、もろエイティーズ・エレポップみたいなだったし。ストロークスのバンドロゴも80年代っぽいし。

この曲とかの「これ、別にドラムとか打ち込みでも成立するんじゃねえか?」っていうのを、あえて人力でやっています感を前面に押し出してくる、ストロークスならではのサウンドって、そういう80年代エレポップ趣味からきているところもあるのではないかと勝手に言っとく。ストロークスはファーストアルバムとセカンドアルバムはボーカルのジュリアンがメンバーにどういう風にプレイするか全部細かく決めて、指示して作られたらしいからな。サードアルバムから各々好きに弾いてくださいってなったらしい。だからサードから音楽の振り幅が広がる、ストロークスは。いい悪いは別として。

B面4曲目!「New York City Cops」!

このアルバムで最もパンクロッキンなナンバー、ノリノリだぞ! 最初、聴いた時、ストロークスの良さが全くわかんなかったけど、この曲だけは最初から好きだったかな。ライブで聴いてファンになったきっかけの曲でもある、個人的に。

初めて見たのは「サマーソニック03」の時っつーか、その時一回見て以来、見ていないストロークス。その後も二回見れるタイミングあったんだけど、06年のフジロックでは裏のスーパー・ファーリー・アニマルズを見てた。それは死ぬほど最高のライブだったから全く後悔してないんだけど、そのあとの2011年のサマソニではストロークスの出番の前のビーディーアイのリアム・ギャラガーが絶不調で、全然声出てなくて、クソすぎてムカついたからって理由で、グレてストロークスの裏のアヴリル・ラヴィーンを見に行った。あの時は流石にどうかしてたと思う。

いや、別にアヴリル・ラヴィーン、好きだからいいんだけど。実際、楽しかったし、可愛かったし。僕、白人女性を滅多に好きにならないけど、アヴリル・ラヴィーンは好きなんだ。それ以外で白人女性で好きだなって思ったのはメグ・ホワイトとジェシカ・アルバとナタリー・ポートマン。けっこういるね。でもやっぱあの時、ストロークスを見なかったのはマジで頭おかしいと思う。全てリアムが悪い。後悔でしかない。

でも最も勢いがあるストロークスのライブが見れただけでもラッキーだと思うことにしよう。当時、特別、ストロークスのファンでもなかったんだけど、今見ないでいつ見んの?っていうタイミングだったし、単純に次がレディオヘッドだからって理由で、そこにいたんだけど、時代が味方した勢いのある若いロックンロール・バンドのライブってのはやっぱたまんないもんでね。一気にファンになったよ。

ストロークスってジュリアン以外、突っ立って演奏してるだけだけど、意外と熱いからね、ライブ。記憶では、この「New York City Cops」から始まったライブだったと記憶してるけど、YouTubeで当時のライブ映像を見てみたら、2曲目だった。でもこの曲のアッパーモードな演奏がCDで聴いたストロークスの演奏と印象がすごく違くて、ギャッ・プロックで好きになったって話。

でもアメリカ盤の当時のやつだと、これ、収録されてないんだよね、たしか。「ニューヨークの警察はマヌケだ」みたいな歌詞がひっかかって、アメリカじゃ出せなかったらしい。代わりに日本だと当時スパイダーマンのサントラでのみ聴けたあの曲が収録されたらしい、タイトル忘れたけど(※「When It Started」)。ちょうど911テロの直後で、そういうのに過敏になってる頃だったみたいだね、アメリカは。

あとジャケットも今じゃあの女のケツのやつで統一されてるけど、あれもエッチだからってことかなんかで、本国アメリカや一部の国では、ステンドグラス調(?)みたいなジャケットに差し替えられてるという規制も受けたらしい。いちゃもんつけてくるめんどくさい奴らってのは、どこの国にもいるもんだな。あまり賢いとは言えない奴らだ。

B面5曲目!「Trying Your Luck」!

どんな曲だっけ? ああこれか。アルバムのラスト前の曲もクールなストロークス・サウンドで落ち着いてて、かっこいいぞ。でも勿論ジュリアンのボーカルはハイテンションでちゃんとギターソロもどこか哀愁たっぷりに聴かせてくるぞ。そうだ、ストロークスってギターソロがあるのがいいよな。現在のミュージック・シーンでは絶滅危惧種であると言われているあのギターソロが必ずあるんだ、ストロークスには! 僕はギターソロが大好きだから、これは嬉しいね。ストロークスって無駄を完全に省いた簡素なシンプルロックと思われがちだけど、ちゃんとギターソロとかもあるのが偉いと思う。ほんとわかってる奴らだと思う。ちゃんとロックンロールバンドの全てがあるってこと。だからストロークスは最高なのだ。

B面ラスト曲!「Take It or Leave It」!

ライブで最後に必ずやる定番曲。ジュリアンがステージを降りて、客を煽りまくったりする一番激しい曲だ。とってもかっこいいぞ!

書くの疲れた。コーヒー飲みすぎた。ということで、ストロークス登場以降、再びロックンロールがブームになる。世界中のバンドがストロークスのサウンドを真似した。ハリウッドセレブ達が「最近はストロークスを聴いている」って言った。ダサい時代遅れのものとされていたロックンロールが再びオシャレなものとして復活したって話。これはストロークス最大の功績だ。クールでスタイリッシュ! この価値観をロックンロールに取り戻したのは凄まじいことだ。ストロークス以降ロックンロールの時代が変わった。これはきっとビートルズやセックスピストルズの登場くらいすごいことのはずだ。やったぜベイベー! そんな感じかな。

じゃ、また

次回はこのまま00年代初頭のロックンロール・リヴァイバルのファーストアルバムについての話をします。

 

The Strokes - Hard To Explain (Official Music Video)