但野正和が「闘う男」をテーマに綴る月イチ連載コラム

但野正和の「闘いはワンルームで」

2018/9/19

第14回:「漫画家の先生、俺は今あなたが憧れた東京にいるぜ」

三つ上のいとこは、まさにドンピシャなイメージがあるのだが。私はどちらかと言えばアムラーよりシノラー気味だった。
が、huluでの安室奈美恵ドキュメンタリー特集には私の夜を長くさせやがる。こんなにも!嗚呼こんなにもなのか!こんなにも魅力的なのか!
明日はライブだ。早く寝よう。

 

今、私はライブのため東京にいて。住所的には新宿区にある宿でこれを書いているのだが。華やかさのカケラもない周辺に、「ハハ!ここは本当に新宿かよ!」と、田舎者の僕らは新宿区にマウントを取り、タコ殴りにしてやった。(最寄駅を調べると落合駅だった)

東京タワーは、東京のどこからでも見えるわけじゃないことは初めて東京に来たときに知ってしまったし。東京に来れば、簡単に芸能人に会えるわけじゃないことも、とっくに知っている。
思えば昔、親と東京に来たとき(記憶が曖昧なのだが確か東京だった)
何人もヴェルディ川崎の選手を空港で見かけ、(北澤や柱谷、さらにはラモス瑠偉もいたはずだ)やっぱ東京はすげーところだ。と震えた。完全にビギナーズラックによるもので、あれ以来そんな経験はない。
この東京への幻想を、私は「さくらももこシンドローム」と呼んでいた。

このコラムの第一回目に。闘う男の題材として、いつでも書けるであろう人物の名を挙げていた。竹原ピストルやロッキーやマダオ、そしてさくらももこ。憧れの人物たち。いつでも書ける最終兵器。しかし、いざ書こうと思っても、語れることなどない。難しいものだ。

昔、メル友がいた。
その子は受験生で、多分二~三ヵ月に一通ぐらいのペースでメールをよこした。
内容は、受験のことや、学校での暮らしのこと、友達のこと。その子は、さくらももこが好きだった。
俺は沢山の作品に触れているわけではないが、目標に向け歩き出したいときなんかは、その起爆剤としてよく「漫画版ひとりずもう」のお世話になっていた。

今回東京に来る際に、なんとなく鞄に詰めていたそれを、久しぶりに読み返した。
受験生のその子と、全く変わらなかった。

夢って言葉は、少しずつ恥ずかしくなっていく。現実を知らない頃はゴジラにでもなれると思ってたな。
確実にその言葉は遠くなっていく。無くなっていく。どちらにしても。
だから、さくらももこは描いたのだろうか。僕らのために描いたのかもしれんぜ。漫画の中には夢がある。

 

但野正和の「闘いはワンルームで」
今日は真ん中、枕元にひとりずもう


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