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Rock is(ロックイズ)

4月28日(土)、29日(日・祝)、みちのく公園北地区 エコ キャンプみちのくにて「ARABAKI ROCK FEST.18」が開催される。地元密着型のフェスづくりを軸に、18回目となる今回も独自の企画を含めた充実のラインナップが目白押し。回を重ねるごとに幅広い世代の来場者が増えているアラバキ開催を前に、今年もプロデューサー・菅真良氏にインタビューを行った。「THE ROCK STEADY FIGHTING MAN’S CLUB BAND」と掲げられた今年のテーマから企画ステージ、「オハラ☆ブレイク」についての話などお届けします。また、Rock isでは5月にフェスレポートも掲載予定。そちらもお楽しみに。

――まず昨年の感想を聞かせていただけますか。

菅 RCサクセションの『COVERS』を最後にやった企画については正直、賛否はあったんですよね。とても意義があった、良かったと言ってくださる人と、『COVERS』自体を知らなくて、もっとわかりやすいエンディングが欲しいと言う人もいたし。それは意見として様々ありました。

――いろんな世代のお客さんが来る中で起こる意見ですよね。

菅 どんな場面でも起こることだと思うんですけど、ARABAKI ROCK FEST.のひとつの状況の変化というか、時代の変わり目というか、そういうものを確認できた気はしますね。『COVERS』もそうですし、前日のACIDMANもそうですけど、自信を持ってお届けできるものであったことは間違いないと思います。

――ARABAKI ROCK FEST.にやって来るお客さんがどんどん下の世代へと広がっているという証でもありますね。

菅 うん、まあそういうことだと思います。年齢層は低くはなっているんじゃないかなと思いますよね。

――今年の軸となるテーマを菅さんから聞かせていただけますか。

菅 ホームページを立ち上げる時に、毎年のデザインをその年のテーマで決めているんですけど、今年はビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』をオマージュしたビジュアルにして、MICHINOKUステージの大トリの企画を連想させるようなワード、「THE ROCK STEADY FIGHTING MAN’S CLUB BAND」というのを入れたんですよね。まず「ROCK STEADY」というのは、ストレイテナーの代表曲というか、人気が高い曲です。ストレイテナーをトリにすることを決めたのが去年のARABAKIの後夜祭の打ち上げのときですね。4月30日とか5月1日だったと思います。もうひとつの「FIGHTING MAN」はエレファントカシマシの楽曲「ファイティングマン」のことなんですけど。そのエレカシをトリに決めたのは、たしか去年のエレカシの東北ツアーのときですね。僕が一緒にツアーをまわっていた北東北ブロックがあって、弘前と盛岡だったかな、あの辺でエレカシのみなさんとご一緒したときに、バンドを30年やってきた歴史を振り返るような感じのライブだったので、そういう心境のときだったらARABAKIのセッションを提案したらやってくれるかもなと思って決めたんです。

――ストレイテナーのセッション出演者はどう人選されたんですか。

菅 ストレイテナーはカバーアルバムを作ろうとしていたタイミングでもあったので、その情報を共有したりして、ストレイテナーをきっかけに音楽を始めたようなミュージシャンを1組は入れたい、みたいな話もしつつ、ほとんどのゲストで出る出演者はストレイテナーと同世代か下なんですけど、ひとりだけ布袋寅泰さんが上の世代として出演しますね。ストレイテナーの世代は、布袋さんの音楽を聴いていた世代なので。

――エレカシの方はどうですか?

菅 エレカシの方は、彼らの音楽を聴いていた人たちも当然出ますし、同世代の人も出ます。それからエレカシのみなさんが聴いていた音楽も入れるということで、3世代っていうんですかね。意外なところで言うと、yuiさんとか。間違いなくピンとくる感じで言うとTOSHI-LOWくんとかTHE BACK HORNの山田(将司)くんとか。同世代だと田島貴男さんにも出てもらって。エレカシのみなさんが音楽をやるきっかけ的なことで出てもらうのは、CHABO(仲井戸麗市)さんと、あとはHARRY(村越弘明)さん。その2組は出てもらうことになっています。

――HARRYさんのお話が出たんですけど、ラインナップを見ると、HARRYさんにいろんなミュージシャンがバンドとして参加するという「村越“HARRY”弘明 with THE STREET SLIDERS 35th ANNIVERSARY BAND」がありますが。

菅 本当はJOY-POPS(村越弘明+土屋公平)に出てもらおうと思っていたんですけど、ちょっとタイミングが合わなくて。ならばストリート・スライダーズを好きなミュージシャンでまとめようかということで、ARABAKIに出るミュージシャンを見ながらバンド・メンバーを決めました。ギターは藤井謙二さん、ベースはウエノコウジさん、ドラムが中村達也さん、キーボードは高野勲さん、ホーンでタブゾンビさんと田中邦和さん。やる曲はスライダーズの曲ですね。

――菅さんが楽しみにしている新人系のミュージシャンはいますか?

菅 Dizzy Sunfistはいいなと思って。あとはBRADIO。それと、今ではかなり人気が出ていますけど、ポルカドットスティングレイ、CHAIかな。また、今年のオーディションで準グランプリ獲った山形の「まっくら学芸会」っていうバンドがいて。これ、斬新なんですよ。ライブの中で演劇みたいなことをやるんですよ。お話がいくつかあるらしくて。1回だけだとちょっと話が伝わりにくいだろうなと思って、2回やってもらうことにしたんです。最初のステージの続きが次のステージで見られるという。

――寸劇みたいなことをやるんですか?

菅 寸劇っていうかね、わりとちゃんとした30分間のお話をいわゆるミュージカルっぽい感じで歌いながらやるんです。しかも演奏めちゃめちゃうまいんですよ。何て言うのかな、動きは別にないんですけど、演奏しながらやっているんで。歌が全部続いてるんですよ。

――THE WHOの『TOMMY』に近いですね。

菅 あ、そうですね。

――ロックオペラですね。

菅 そういうことですよね。ビジュアルがすごい地味なんですよ。優勝した写真とか見ると「ああ、こういう感じなんだ?」っていうふうになると思うんですけど、やってることはすごく斬新です。あとはUEBOという千葉県に住んでる、今で言うエド・シーランみたいなことをやっているラテンな感じのムードがあるシンガーが出るんですけど、彼と、ASA-CHANGが主宰の仙台のプロジェクト、タブラボンゴ体験ワークショップの人たちで1曲一緒にやってもらうことにしました。地元の人との交流も深めたいな、と思って。

 

ARABAKI ROCK FEST.18

ARABAKI ROCK FEST、関連ページ

「オハラ☆ブレイク’18夏」

  • 開催日:2018年8月3日(金)・4日(土)・8月5日(日)
    会場:福島県・猪苗代湖畔 天神浜
  • 8月3日券¥4,500(税込)
    8月4日券¥7,500(税込)
    8月5日券¥7,500(税込)
    3DAYSパスポート¥14,400(税込)
  • 一般発売:5月20日(日) 10:00~発売開始
  • http://oharabreak.com/

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