吉祥寺を拠点に活動するロックバンド、ザ・ラヂオカセッツが、映画監督・大崎章と『HOME AND HOME』のミュージックビデオを制作。10分間のショートムービー作品として本日2月14日(火)より、ザ・ラヂオカセッツ公式YouTubeアカウントにて公開した。
この企画は『HOME AND HOME』に込められたバンドメンバーの思いと大崎章が、ライブハウスで偶然出会ったことからスタート。『HOME AND HOME』はリリースやライブ、メンバー脱退を乗り越えて生まれた楽曲で、「目まぐるしく変わっていく日常。出会いと別れ、目をそらすことなく深く関わり心に刻んでいくことから芽生えた新しい気持ち。何かとインスタントな繋がりになりがちな現代社会と、好きなことをやり続ける多くの同志たち、そして自分達へ向けた『それでも信じた道を行け』」というこの曲のメッセージに意気投合した大崎章が一念発起し、今回のプロジェクトが実現。劇団ひまわりの子役達を中心に繰り広げられるストーリー仕立ての10分間は、短くもザ・ラヂオカセッツと大崎章の『これまでとこれから』を描いたような心温まるショートムービーになっている。ザ・ラヂオカセッツ公式YouTubeアカウントでの公開に先駆けて、2月12日・吉祥寺WARPにて行われた「完成披露試写会+ライブ」はチケットソールドアウト、大盛況で終了した。
なお、本作の公開に伴い、多くの著名人もコメントを寄せている。
ザ・ラヂオカセッツ 「HOME AND HOME」 MUSIC VIDEO
『HOME AND HOME』に寄せられたコメント
- 大崎さんがこんな感じの作ったんだー。と恥ずかしくなったりニヤニヤしたりしながら観ていた。「俺もう55歳だよ!ゴーゴーだよ!」と子供のように言う大崎さんの瑞々しさ全開です!今後カラオケでこの曲を大崎さんは300回以上は軽く歌うと思います。
- 足立紳(脚本家・映画監督)
- ヒデと大谷は出会って15年。サトシは7年。気付けば俺らも三十代。
- 『HOME AND HOME』が完成してヒデの家で弾き語りで聴かせてもらったとき「暗いんだよ! もっとノリノリな曲作れよ!」と暴言を吐いたことはどうか忘れてください。
- このMVを見たとき、とても心がムズ痒くなり、それと同時に懐かしいあの頃が蘇って、なんだか僕は恥ずかしくなりました。ラヂカセは決して今時のノリノリな曲をやるようなバンドじゃないけど、甘酸っぱかったあの頃をこんなに共有させる若者(まだ若者と言わせて)を僕は他に知らない。
- 青春真っ盛りの若者にも、青春を走り抜けた元若者にも是非「聴いて」「観て」もらいたいMVだ。
- エッグ矢沢(YouTube芸人)
- 2007年くらいからラヂカセのことを知ってる。
- 当時は、RCやボ・ガンボスのような”いなたい”ロックをやっていた。
- その後は、さわやかなギターロックサウンド。
- 近頃は、自分たちのルーツに根ざしたフォーク・ミュージックみたいな感じになっている。
- 最近が一番フットワークが軽そうだ。
- 岡山健二(classicus)
- 同世代のバンドを見て「お前が言うな!」「何言うてんねん!」「何が言いたいねん!」「うるせーーー!!」と思うことがあります。たいていはちゃんと聴いていない食わず嫌いです。そんなへそ曲がりですが、自分でも不思議なくらいラヂオカセッツの曲は何度も聴きました。
- 初めて聴いた時は、どこか力の入った肩に置かれた手のように「まぁまぁ」となだめられた感覚、そしてすこし照れくさかったのを、覚えています。
- 毎日ばたばた過ぎていきますが、たまには夕方のバス停に腰かけて『HOME AND HOME』を聴きながら、昔ともだちと観に行った映画なんかに思いを巡らすのも、なかなかええがな、と思っています。
- 加納愛子(Aマッソ)
- 失礼承知で恐れずに書けば、
- いいバンドが売れない。
- そんなことは当たり前の時代だ。
- 初めて触った友達のギターも、
- ライブハウスで観た先輩も、
- 教室で結成したコピーバンドも、
- 大学入学を辞めることを許してくれた両親も、
- 初めて声を掛けてくれたレーベルの人も、
- 右も左もわからないまま並んだ処女作も、
- 人気だけあるバンドが飾った表紙も、
- 弦が切れたステージも、
- 一本も手が上がらなかった30分も、
- 泥酔したまま倒れ込んだ機材車も、
- ツアー先で深夜に会った女の子も、
- そんな俺にいつまでも優しかった恋人も、
- 報告出来なかったメジャーデビューも、
- 今もそばにいてくれる恩師も、バンドメンバーも、
- 疎遠になってもこうやってコメントを頼んでくれる山下秀樹さんも、
- 全てに今の僕が生かされているんだと、
- 音楽が映像を、映像が音楽を生かし合っているこの作品に
- 改めて教えていただきました。
- こうやって楽曲が報われたように
- ザ・ラヂオカセッツが報われますように。
- どうか、
- いいバンドが売れますように。
- 椎木知仁(My Hair is Bad)
- 家でブラックニッカを飲みながら聞いて観た、ザ・ラヂオカセッツと大崎さんの青い風。そして画。なんかいい匂いがした
- 渋川清彦(俳優)
- 『リンダリンダリンダ』という映画で監督補だった大崎さん。役者経験のないわたしのことを、撮影中ずっと「良いよ!すごく良いよー!」と明るく励ましてくれた優しい大崎さん。そんな大崎さんが撮ったMVはやっぱり優しくて、思わずニコニコしちゃいます。
- 関根史織(Base Ball Bear)
- 人生は何がきっかけで大切なものに出会ってしまうか分からない。
- 好きという気持ちの初期衝動に反して同じ熱量でいることの難しさ。
- 夜の線路から夕暮れまで、映像から香る誰もが知っているような甘酸っぱいノスタルジーと、過ぎながら今も「青春」を歌うラヂオカセッツの世界が何度も交差する美しい10分間。
- ゴミ捨て場で見つけたのはこれから生まれる夢の種でした。
- 難波里奈(東京喫茶店研究所二代目所長)
- 10代半ばで漫画を描き始めて、いつのまにかそれが仕事になって、もう40年描き続けています。『HOME AND HOME』を聴いて、そして大崎監督の手になるMVを観て、すみません、自分が漫画を描き始めた頃のことばかり思い出してます。なくしたもの、できなかったこと、あきらめたことが、チクチク痛いです。その痛さを、漫画にしていこうと思います。
- 山川直人(漫画家)
- 2004年に僕と大崎さんは一緒に映画を作った。
- あれから13年が経ち大崎さんから小さな音楽映画が届いた。
- その映画はやっぱり優しくて素直で温かった。
- 今、あらためて大崎さんと『リンダリンダリンダ』を一緒に作れた事を誇りに思います。
- 大崎さんありがとう。
- 山下敦弘(映画監督)
- 自分の大事にしていた記憶が形になって現れてくれたような、ちょっぴり照れくさく、切なく、キラキラした喜びがありました。いつの時代でもこんな少年たちがいるんだって思うと、パワーが湧いてくる。ザ・ラヂオカセッツもこの作品を作った大崎監督も、ずっとこの少年たちのような気持ちで作品を作り続けていくんだろうな!
- 渡辺大知(黒猫チェルシー)
ザ・ラヂオカセッツ、プロフィール
- メンバーは、山下秀樹(Vo.Gu)、中村サトシ(Ba.Vo)、大谷ペン(Dr.Vo)。吉祥寺を拠点に活動するスリーピースロックバンド。様々なグッドミュージックに魅せられたVo.山下を中心に結成。メンバー全員が作詞作曲、歌唱(メイン・コーラス)を担当し「歌心」を何よりも大切にしている。2011年に「SUMMER SONIC 2011」の「出れんのサマソニ!?」出演。審査員である「広沢タダシ賞」「大谷ノブ彦(ダイノジ)賞」受賞。2012年、タワーレコード主催オーディション「Knock’on TOWER’s DOOR」にてグランプリアーティスト、各賞を全て受賞し初の全国流通盤1stミニアルバム『ザ・ラヂオカセッツ』をタワーレコードプッシュアイテム「タワレコメン」としてリリース。2013年に2ndミニアルバム『まんま!』、2014年に3rdミニアルバム『抱きしめたい』を続けてリリース。各リリースツアーでは精力的に全国を周り、ワンマンは過去に下北沢SHELTER、新宿LOFT、渋谷WWWで行う。YouTube上では、メンバーのルーツとなった往年の名曲をカバーする企画「カバーのお時間」をスタートし、カバー元となる本人からも賞賛の声を得る。2015年末、ギタリスト脱退により活動休止。2016年3月、スリーピースとして活動再開。初ライブでは「新体制・全て新曲」という新しい形で再始動。同年8月、3人体制で初となる会場限定CD『とろわ』をリリース。古き良き音楽を昇華しながら、聴く者の生活に寄り添い、温もりある「現代のグッドミュージック」を歌う。
監督プロフィール
- 大崎章
- 大崎章は龍村仁に師事して、ドキュメンタリー番組、CMなど制作。その後フリーになり、助監督として『無能の人』(竹中直人監督)、『あの夏、いちばん静かな海。』(北野武監督)、『ソナチネ』(同)、『2/デュオ』(諏訪敦彦監督)、『洗濯機は俺にまかせろ』(篠原哲雄監督)、 『式日』(庵野秀明監督)、『スリ』(黒木和雄監督)、テレビ『私立探偵濱マイク』などに携わる。『リンダ リンダ リンダ』(山下敦弘監督)では監督補を務めた。2006年、『キャッチボール屋』で長編映画監督デビュー。本作で第16回日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞した。2015年、渋川清彦主演、脚本に足立紳を迎えた『お盆の弟』が公開される。第37回ヨコハマ映画祭において、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞の4冠を受賞した。
- 大崎章監督作品 予告編
- キャッチボール屋 / お盆の弟
カメラマンプロフィール
- 猪本雅三
- 日本映画撮影監督協会(J.S.C.)所属の映画カメラマン、撮影監督。1980年、横浜放送映画専門学院(現日本映画大学)卒業後、円谷プロダクションの撮影助手となる。1982年、にっかつ撮影所と契約し『家族ゲーム』等の一般作やロマンポルノなど多数の作 品で経験を積む。1988年からはフリーとなり主に映画『バトル・ヒーター』(87/飯田譲治/特 撮部分担当)、自主映画『椰子』(91/原隆志)、テレビ東京・ドキュメンタリー人間劇場300回 記念特番『たゆたふに故郷』(98/河瀬直美演出)、CM「日興証券」(01/利重剛演出)PV 『CHARA/スカート』(01/石井聰亙)など、映画、TV、CM、PVの各方面の映像作品を担 当している。1999年、劇場映画デビュー作『M/OTHER』は、カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞し、 国内でも三浦賞(第43回日本映画撮影監督協会新人賞)を受賞した。上記、大崎章監督作品「お盆の弟」にも撮影監督として参加している。最新作は、 映画「14の夜」。 音楽関係では、ミュージック・ビデオ ゆず「桜木町」、Chara「スカート」、JUDY AND MARY「PEACE」、バンドじゃないもん!「パヒパヒ」、音楽ドキュメンタリー りんけんバンド「あじまぁのウタ〜上原知子・天上の歌声〜」、劇映画 大塚愛主演「東京フレンズThe Movie」