爆弾ジョニーから『Live to BAKUDANIUS』について動画コメントが到着!復活後初の作品は、ありのままを収録したライブアルバム
昨年6月30日に、約2年の活動休止期間を経て渋谷クアトロにて復活ライブを敢行。その後11月から12月にかけて活動再開ツアー「ROAD to BAKUDANIUS 2016」を開催し、全国のファンに新たな物語の始まりを告げた爆弾ジョニー。彼らが、復活後初リリースとなる作品『Live to BAKUDANIUS』を2月22日に発表した。今作は、前述のツアーの模様をパッケージしたライブアルバムで、厳選された全12曲中なんと9曲が新曲という内容。
このアルバムもツアー同様に「滑空キラー」で幕を開ける。2年前、突如ファンを置き去りにする形となった彼らだが、止まらずに進んでいる姿をみせてくれた新曲だ。歌詞には<相も変わらず強くもやさしくもないよ>とあるけれど、ここからまたさらに進んでいく5人の始動にぴったりのナンバーで、演奏にみなぎるみずみずしさがいい。そして、ここで綴られる<君の名前を呼び続けてる>という言葉が、ずっと爆弾ジョニーを待っていたファンの心ともリンクするよう。ほか、ココリコ遠藤章造に許可を得た、ほほほいのほい、がキャッチーにループするパーティーチューン「KEN・KYO・NI・ORA・TSUKE」。次第に高揚していくタフなサウンドをともなって、ライブでも熱量高く大きなハイライトを生んでいた「EVe」。<あの日 奪い取ってしまった今日も変わってくから/空へ飛ばすんだ また動き出せる>と言い切る歌詞が胸にくる「A.I.R」。キミのやり方で、何度でも、という強い響きが「滑空キラー」と呼応する。今の爆弾ジョニーを押し上げるたくさんの新アンセムが誕生している。なかにはこれまでになかった曲調のナンバーもあり、5人がいろいろな曲作りの方法を試しているのが興味深い。そして今作のラストをしめるのは、ツアー同様に「かなしみのない場所へ」。約50分のライブ体験がここにある。
りょーめーが目を見開いて心臓を叩きながら歌った瞬間が。キョウスケが長い足を振り上げた瞬間が。安田がキーボードとダンスするような瞬間が。小堀が体全体でグルーヴを刻んだ瞬間が。タイチがキレッキレでスティックを振り下ろす瞬間が、見える。
ツアー初日・新宿レッドクロスのステージで、りょーめーは「嘘はつけないからそれでがっかりさせることもあるけど、俺らはリアルだから。ありのままでしかいられない」と口にした。その剥き出しのリアルがこの1枚に詰まっている。ミスもそのまま。でも、これがライブだ。彼らの復活がライブでしかあり得なかったように、復活後初のリリース作品として彼らはありのままを届ける必要があった。そういう意味でも、ライブ盤本来の意味を強くもった1枚だと思う。そしてこの臨場感が、ライブに参加できなかった全国のファンにも「ただいま!」と伝えてくれている。ちなみに、収録された「滑空キラー」で聴ける<僕の背中を追いかけてくれ>というフレーズは、歌詞カードのどこを探しても載っていない。よし、わかった。言われなくたって。
爆弾ジョニーは現在「スペースシャワー列伝TOUR」で再び全国を行脚中。さらに進化したステージを見せていることだろう。彼らのライブが待ち遠しい。(秋元美乃/DONUT)