抑揚に富んだ新ミニアルバム『trumpet』完成! Drop’s中野ミホに動画インタビュー
Drop’sが『organ』に続くニュー・ミニアルバム『trumpet』を早くもリリース。
春らしいファンファーレを鳴らしながら10周年イヤーを突き進む
バンド結成10周年イヤーに突入したDrop’sが、昨年12月に発表した『organ』に続き、ニュー・ミニアルバム『trumpet』を3月29日(金)にリリース。冬の匂いを漂わせた前作、春の風を吹かせる本作。この2作の冒頭を飾っているのは作曲家・多保孝一との共作ナンバーだ。多保とのコラボレーションはバンドにいろいろな作用をもたらし、新たなステージへの扉を開けた。今作1曲め「毎日がラブソング」では、ホーン隊を取り込んだメンフィスサウンドがDrop’sの持ち味と相乗し、これまでにないゴスペル感を生み出している。ループを使いヒップホップ的な手法に挑戦したサウンドと、中野ミホ(vo>)の光を差すような歌声との絡み。これがなんとも絶妙に突き抜けていて心地がいい。そうしてアルバムを聴き進めると、音のキック感、タイム感からポジティブなパワーが漲っているのが伝わってくる。ここ2年くらいのライブで育ててきた曲たちというのもあるだろう。そして、「RAINY DAY」で綴られる<きっと あたらしい風がふくのさ それはたぶん ロックンロール>というフレーズの説得力。これまで自分たちのロックンロール・スタンダードを守ってきた彼女たちが、いつもと違う扉を開けてみる。でも、違う扉を開けて中に入ってみても、4人のスピリットが変わるわけではない。何度新しく出会っても、そこで鳴る音がロックンロールになる。“たぶん”と言ってしまうほどの軽やかさも身につけながら。だから同時に(「なんてさ」という言葉に続くけれど)<ロックンロールなんてもう どうでもいいよ>とも歌ってしまえるのだ。今回動画インタビューを収録したときに中野に尋ねると、「ロックンロールは形じゃないし、自分たちで新しいことをどんどんやっていかないといけない。その方が楽しいし、今の時代を生きているからには何にもとらわれないで面白いものをやりたいです。ギターをジャーンと鳴らせばロックンロール、だけじゃなく。心意気みたいな、自分たちで面白いことをやる、というスタンスみたいなものかなと思っています」と答えてくれた。いろいろな景色を見てみたい、バンドで鳴らせば大丈夫。この2枚のミニアルバムにはそんな自信も音として鳴っている。『organ』と『trumpet』では、そんなDrop’sを聴いてほしい。(秋元美乃/DONUT)